第三節麻倉葉8 ページ37
立香「ちなみに、帰ってくるの早かったって言うけど、私、どれ位中に居たの？
あんな暗闇だと時間感覚もわかんなくて…。」
アンナ「三日よ。」
立香「……三日ぁ！？三日が早い方なの！？」
アンナ「早いわよ。ヨミの穴は七日かけて出られる穴なのよ。それを三日で帰ってくるんだから、早い方よ。」
立香「道理で空腹と喉の渇きでふらふらなんだ私！！やばかった！！三日も飲まず食わずで居たら、本当に死んでたよ私！！」
アンナ「はい、水。それ飲みながら、炎に帰るわよ。」
水が入った水筒を手渡された立香はそれを飲みながら、葉とアンナと並んで歩く。
立香(できれば、あの穴にはもう二度と入りたくない…。)
霊？「大丈夫でござるか？立香殿。」
立香「うん…何とかね…
帰ったら、何か食べたいし、寝ないと…もう倒れそうだ…。今の状態じゃ、とても話なんて聞けそうにないよ…。」
霊？「であれば、炎に帰った後、存分に休まれよ。話なら、その後でもしてもらえるでござる。」
立香「ありがとう。なんだかその喋り方を聞いて、千代女を思い出したよ。」
霊？「ご友人でござるか？」
立香「うん。忍の女の子なんだ。」
霊？「忍の女子(おなご)！？ほぅ…
それは興味深いでござるな…。
やはり、強いので？」
立香「強いよ。普段は献身的でいい子だけど、戦闘の時はそれはもう…
…って、誰！？」
阿弥陀丸「お初にお目にかかる。
拙者、葉殿の持霊の阿弥陀丸と申す。」
立香「もちれい？」
アンナ「マスターとサーヴァントの関係に例えるなら、サーヴァントのようなものよ。
あたし達の世界では気に入った幽霊や精霊や動物霊、神霊等を従えさせて、戦うのよ。」
立香(エレシュキガルやグレイ辺りが聞いたら、驚くだろうなぁ。ん？あたし達の世界では？
…もしかして葉くんと女将って…
…汎人類史のサーヴァントじゃ…ない？)
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作者名：タンポポ | 作成日時：2022年9月28日 13時
