FGO×シャーマンキング【マスターと立香の神隠し】 (ページ20)

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第一節おしゃまなシャーマン7 ページ20

立香はアンナの後について、町中を歩く。

すると、なぜかあれほどうようよしていた亡霊達が静まりかえっていた。

立香(さっきまであんなに居たのに…
どうしたんだろう？
……もしかして、恐山さんが居るから？
亡霊達は恐山さんを畏れてる？
…んー…でも、ちらほら見かけるから、恐山さんを畏れてるって訳でもないか。
…確か、イタコって自分で言ってたよね。
イタコというと、確か、亡くなった人の魂を自分の身体に憑依させて、亡くなった人の言葉を伝えるんだっけ？
えーと…これを千代女はなんて言ってたっけ…んー…
…そうだ！口寄せだ！)

アンナ「着いたわよ。」

立香「！」

町中の外れに出ると、そこにはどこか古風な趣のある立派な温泉宿が建っていた。

立香「ここが炎…。
案内してくれて、ありがとう。恐山さん。さっきの件も含めて、本当に助かった。
早速、ここの若女将に挨拶しないとね。」

アンナ「その必要はないわ。」

立香「え？」

アンナ「さっき、アンタの面接はもう済んだ。就職希望の理由が少し頭に来るけど、やる気があるのはわかったから、ギリギリ採用ってことにしといてあげる。
…ぼけっと突っ立ってないで、さっさと来なさい。」

立香「え…ええええええ！？き、君が炎の若女将だったのーっ！？」

アンナ「何驚いてるのよ。
…まさか、温泉宿の女将をやるには若すぎるとか抜かすんじゃないでしょうね？」

立香「い、いや…そうは思わないよ。
ただ、君位の女の子で若女将をやってる人が他にも居るものだから、ここにも居たんだーと思って。」

アンナ「無駄口叩いてる暇があったら、とっとと来なさい。
言っとくけど、アンタが何者であれ、ここで働く以上、自分がただの人間だってこと忘れないで。
しかも、アンタにはあたしに助けてもらった恩がある。
だから、あたしに逆らおうなんて考えないことね。」

立香「は、はい…。」

アンナ「…それだけ？」

立香「え？」

アンナ「まだ他に言うことがあるでしょ。」

立香「？…！！よろしくお願いします！！」

アンナ「よろしい。
入りなさい。」

立香「はい！」

こうして、立香は炎の温泉宿の若女将アンナの下で働くことになった。