月夜に仔らは光り輝く

零夜目　新月　　特務課資料 ページ1

以下、全員十三歳。

幹戸A
　蜘蛛のような内巻になった銀色のショートボブに、頭を覆うような大きな百合の花飾りの少女。銀色の蜘蛛の巣と、薄墨色の百合が描かれた白色の着物に赤い鼻緒の草履。瞳は白藍で一重だが大きく、美しい顔立ちをしている。個体番号は１３４。
異能力名『月陽(つきあかり)の詩(うた)』
　音波と電磁波を操る能力。月の満ち欠けによって強弱が変わる。満月の時が一番強く、新月の時が一番弱い。重力の影響を受けないため、中也の能力でも防御が難しい


稀津仁志
　黒いパーカーでフードを目深に被り、下にオレンジの襯衣、ジーンズに黒いスニーカーの少年。髪は山吹色で、目は鳶色。左手から下が義手。個体番号は２０４。

異能力名『生まれたがりの寄生主(パラサイト)』
　人間の肉体に寄生する寄生蜂を操る能力。蜂に産卵され寄生されると、一瞬で成長した蜂に体内を食い荒らされ、羽化と同時に死亡する。しかも、生まれて来る蜂は全て雌であるため、一匹放たれるだけであっという間に大量に死体を生産する。


濡羽美奈代
　身長百三十センチほどの小柄な少女。黒いリストバンドを両手首にしている。黒い髪で額にゴーグルを付けている。黄色いトレーナーに、ベージュのカーゴパンツ。個体番号は３７４。

異能力 『ＦＰＳ』
　心臓を確実に撃ち抜く銃弾を装填した銃を、自身の血液から大量に作り出す能力。


生出湖四葉
　黒いゴーグルに青緑色の髪のセミロングの少女。黒い眼帯を左目にしている。ヘッドホンのようなグレーの耳当てをしている。グレーの襯衣に黒い首巻布、プリーツはいった黒いスカァト。青いスニーカー。右目は猫のような黄色。個体番号は４２８。

異能力名『ぼやけた影法師』
　相手のコンプレックスに実体を与え、相手の影から出現させ襲わせる能力。実体を持ったコンプレックスは、生み出した当人の身体能力を上回る。

ポートマフィア五大幹部・中原中也と同じ人工異能力者研究の対象者だったと思われる。面だって暴れる事は少なく、研究資料もあらかた消失し現存しているものが少ないため、こちらでも詳細は不明。

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