未分なオレと私 12 ページ31
雲雀「そんなことできるなら、とっくにしてるよ。」
太陽の熱から逃れたオレに、掴まれた手首の人肌がじんわりと伝わった。
プールサイドで捕まえられた時より優しい力加減に、警戒心が少し薄れる。
パラソルという境界の中にオレを招き入れた彼は、じーっとこちらを見つめたあとに、ふいっと目を逸らして言った。
雲雀「今の君、可愛いから…変に力が抜ける。」
貴「…っ！」
…ずるい。この人、なんてずるいんだ。
いつも可愛いだの好きだの、余裕な笑みで甘い言葉を紡ぐクセに今は目を逸らしながらこっちを異性として意識する。
余裕の無い顔なんか戦闘中でもほとんど見せないのに、こんなところで見せるのは…ずるい。
雲雀「…その格好も沢田のためだと思うと妬けるけどね。」
貴「っそ、そうです！
これはツナのために買った水着ですからね！
雲雀さんに褒められるのは嬉しいですけど…」
うっかりドギマギした自分の心臓に言い聞かせるように声を上げれば、雲雀さんはさっきよりも熱い怒りのオーラを噴き出した。
雲雀「…さっきの男物の水着に着替えなよ。」
貴「え？なぜ」
雲雀「いくら可愛くても、他の男のために着てる服なんか見たくない。」
貴「し、知らないですよそんなの！
第一、これまだツナに見せてない！」
雲雀「僕だって知らないよ、そんな事情。」
始まった些細な口喧嘩に、1歩も引かないオレたち。
以前ならオレが咬み殺されて終わるか、オレが逃げ切るかばかりだった雲雀さんとの諍いは、最近ただの口論になることの方が増えた気がする。
それは前より遠慮がなくなったとも、対等な関係に近づいたとも言える…が
こう揉めるとけっきょく武力行使以外にラチがあかないから困るんだ。
貴「水着はしとぴっちゃんに持っていかれちゃったんで、これ以外無いんです！」
雲雀「なら僕が彼女を咬み殺して取り返すよ。」
貴「なっ…しとぴっちゃんに酷いことしないでください！それとオレは着替えることに同意してませんよ！」
雲雀「なら上にシャツでも着てよ。
扇情するような格好は校則違反だ。」
貴「アーデルハイトさんは良いって言ってましたもん！更衣室で！」
雲雀「…君は誰の学校の生徒なワケ？」
熱された外気に煽られるまま、ヒートアップしていく口喧嘩。
折り合いのつけどころを見失ったまま話し続けていると…
白蘭「Aちゃん♪」
突然、後ろから抱きついてきた白蘭の手がムニッとオレの胸に触れた。
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らっく(プロフ) - しらすさん» お互い頑張ろうとして空回りしてますよね、ツナも花村ちゃんもwさてさてもうすぐ旅行1日目も終わりです！ (2018年2月28日 13時) (
レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
しらす - 今回の話 ツナのダメっぷりが存分に出ている…w 彼パーカーとか 萌えの究極だー！！！ツナには頑張って チャペルに行って欲しい…ついでに好きな相手がリボーンだという勘違いも正してくれると…w (2018年2月27日 23時) (レス) id: 3d84dab3ef (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - 明日か明後日11です〜今回もたくさんのコメントと評価と登録ありがとうございました！ (2018年2月26日 23時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - ルナさん» 幽霊疑惑出てきましたねwもうすぐ11！更新頑張ります！ (2018年2月26日 22時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - え、なになに…めっちゃ先が気になる！！らっくさんなかなか焦らしてきますねぇ……も、もしや幽霊…だったりします？ (2018年2月26日 17時) (レス) id: 9b1390adf3 (このIDを非表示/違反報告)
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| 作成日時：2018年2月16日 13時
