卒業までの僕ら 5 ページ5
主人公side
ツナ「めちゃくちゃ緊張する…」
炎真「僕もだよ…」
リボ「なんだ、情けないツラ並べやがって」
次々と流れていく日々の中で、卒業式直前にようやく発表された受験結果。
それを確認するためにオレたちは並盛高校へと足を運んでいた。
京子「ツナくんならきっと合格だよ！」
ツナ「京子ちゃん…そ、そうだといいんだけど。」
獄寺「大丈夫ッス！
10代目が落ちていても俺が校長と話つけてきますから！」
ツナ「話つけるって、何する気なのー！？」
にこやかな会話を続けて歩いていく彼らから、1歩身を引いてオレはその後ろをついていく。
無意識に私は彼らの中心に立つ人物…ツナの後ろ姿を眺めていた。
ふと感じる遠さに、冬の寒さとよく似た淋しさを錯覚する。でもそれは気のせいなんだ。
だって私とツナは何も変わっていない。
私とツナは…ずっと『親友』
私の気持ちが変化したとしても、その関係だけは何も変わっていないのだから。
山本「A、ついてきてくれてありがとな。」
貴「はは、オレが居たって何にもできねーんだけどな」
山本「いーや、少なくとも俺は心強いぜ。
Aみたいに、何かあると自分のことみてーに泣いたり喜んだりしてくれるダチがいるとさ、どんな結果でも受け入れようって思えるからよ。」
ニッと白い息を吐きながら山本が笑う。
励ましにきているのに先に励まされてしまったことに思わず笑い、私はかつて自分に優しい恋を教えてくれた山本の横顔を見た。
『俺の初恋が花村Aでよかった』
私のために身を引いてくれた。
私を好きでよかったと言ってくれた。
そして今は何事もなかったように、ただ当たり前のように友達としてそばにいる。
それがどれだけ難しいかはもう身を以て分かっている。
貴(私もいつか、そんな風に思える日が来るのかな。)
私は半死ぬ気丸で無理やりツナへの想いを忘れた。山本のように懸命に悩むことを放棄した。
そのお陰で今こうしてツナのそばにいれることに悔いはない。
でも…もっと悩んで、当たってもいいから砕けてみたかったと思う自分も確かに在って。
貴(…なんて、もうあんな苦しい想いは2度とごめんだし、当たるまでもなく砕けさせられてるんだけど)
また手袋を忘れて白くなった手をこすり、私は自分のポケットへとその手を入れた。
温めてくれる人は、今は必要ない。
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千景 - とても面白いです！更新頑張ってください！ (2018年8月15日 13時) (
レス) id: b982409f44 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - 殿堂入りおめでとうございます！ (2018年6月7日 1時) (レス) id: 9b1390adf3 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - ギャグにするの忘れてた（白目） (2018年4月28日 22時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - 明日から5月中旬まで忙しいので更新はゆっくり目です (2018年4月22日 19時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - しらすさん» 白蘭と近くなったけど、ツナとすごく遠ざかったわけではないと言う感じですね。ツナの隣が落ち着くことには変わりないけれど、それが『特別』ではないと言った感じです。ここからどうなるか気になりますね〜！ (2018年4月22日 19時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：・
| 作成日時：2018年4月22日 14時
