姫の目覚めは午前0時 11 ページ34
白蘭side
正一「し、信じられないな…同じ人間が増えるなんて。」
白蘭「正チャンってホント疑ぐり深いよね〜。
写真でも撮ってこればよかったかな」
留守を任され、1人で寂しそうに夏休みを過ごしていた正チャンの家にたどり着いた僕たちは、彼の部屋で麦茶を飲みながら小さなテーブルを囲んでいた。
「正一くん、宿題してたの？」
落ち着いた声の、いつもと何も変わらない様子のAちゃんが、テーブルの上に乱雑に置かれた冊子や文房具に目を落とした。
その慣れた様子に、目の前のAちゃんがコピーだということで少し緊張していた様子の正チャンは気を和らげる。
正一「うん、実は…」
白蘭「正チャンまだ終わらせてなかったんだ？」
「邪魔しちゃったかな」
正一「そんなことはないよ！
勉強の息抜きになってちょうど良かったさ」
白蘭「なら息抜きついでに遊ぼうよ。
確かこの辺にトランプあったよね〜」
正一「ちょっ、白蘭サン！なんであなたは僕の部屋の物の配置を覚えてるんですか！」
はしゃぐ僕らを見ながら、Aちゃんも楽しそうに笑っている。
けど、どこかその顔は演技まじりで
僕はすぐに自分の認識が正しかったことを理解した。
白蘭(やっぱりこのAちゃんも、いつものAちゃんに近いようで確実に違う。
『王子様』のAちゃんは前の世界の心が無かった頃の彼女に近いのかな)
そんなことを思いながら、僕は彼女をわざわざ炎天下の暑い中へ連れ出した理由を再確認する。
Aちゃんは、この前の夏祭りの夜
ついに綱吉クンに告白することを決めてしまった。
だからボクは手をこまねいている。
どうすれば、Aちゃんの心を変えられるかと。
白蘭(『王』のAちゃんは好戦的だし、女の子らしい『お姫様』要素を持つAちゃんは綱吉クンへの恋愛感情が強いだろうと思ってこのAちゃんを連れ出したけど…
この子はこの子でアタックしにくそうだ)
この子の心を変化させれば、Aちゃんはボクを好きにならないまでも、綱吉クンへの告白をやめるキッカケを作れるかもしれない。
そんな打算をして彼女を預かったはいいけど…厄介なことに、恐らくこのAちゃんは1番頭が良い。
迂闊なそぶりを見せたらすぐにこっちの意図に気づいてしまうだろう。
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千景 - とても面白いです！更新頑張ってください！ (2018年8月15日 13時) (
レス) id: b982409f44 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - 殿堂入りおめでとうございます！ (2018年6月7日 1時) (レス) id: 9b1390adf3 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - ギャグにするの忘れてた（白目） (2018年4月28日 22時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - 明日から5月中旬まで忙しいので更新はゆっくり目です (2018年4月22日 19時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - しらすさん» 白蘭と近くなったけど、ツナとすごく遠ざかったわけではないと言う感じですね。ツナの隣が落ち着くことには変わりないけれど、それが『特別』ではないと言った感じです。ここからどうなるか気になりますね〜！ (2018年4月22日 19時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：・
| 作成日時：2018年4月22日 14時
