姫の目覚めは午前0時 5 ページ28
ベル「深層心理？」
ヴェルデ「見た目だけでなく、心までもが分裂したということだ。それぞれの態度の違いから、花村の精神はコピーしきれずに3分割されたと見る方が正しい。
その右端の花村が本物か？」
「だと思う。」
「でも、よく分かりません。」
「リングまで精巧にコピーされてますから…」
左から順にヴェルデ博士の問いに曖昧に答えながら、3人はそれぞれが首から下げたリングを見せる。
動作はまったく同じ…だが、肝心な『本物』が本人すら分からなくなり、分身に指示を出せないようじゃ失敗に近いんじゃねーの？
ヴェルデもそう感じたのか、眉間にしわを寄せた。
ヴェルデ「やはり雲だけでは難しかったか…大地の7属性である氷河属性についてさらに研究を進める必要があるな。
ひとまず炎の持続効果が切れるまで花村のデータを採らせてもらおう。」
白蘭「その持続効果ってのは、正確にはどのくらいなの？」
ヴェルデ「先ほど花村が注いだ炎量から計算すると…今からおよそ12時間。
夜中ごろまでかかるだろう」
白蘭「へー。じゃあそれまでAちゃんのこと借りていーい？」
ベル「おい！俺が借りる約束だったろ！」
白蘭「1人1体ずつ借りればいいじゃない♪」
「…オレは借り物じゃねえ」
1人、不機嫌な声で白蘭に意見する奴がいた。
いつのまにかソファーにどかっと座ったそいつは、脚を組んで白蘭を睨んでいる。
若干背の高いそいつは、黒を基調としたラフなパーカーを着ていた。
それは虹の代理戦争の時のAの服装に少し似ている。
「好き放題言って振り回すな、白蘭」
ギロッと針を刺すような視線で、肌が粟立つような殺気を持って威圧するあいつはまさしく『王』
しかしそれに白蘭はハートを飛ばしながら言う。
白蘭「フフッ、怖〜いAちゃん久しぶりだな♪ そんな怒った顔も可愛いよね。
借りるって言い方が悪かったなら謝るよ。
ボクとデートしよ♡」
「…はぁ、お前が相手しろ。ラチがあかん」
王のAはめげない白蘭に呆れると、男装をしたAを肘でせっついた。
「オレかよ。まあ良いけど。
ヴェルデさん、オレたちが離れて行動することは可能ですか？」
ヴェルデ「人形のデータは自動的にこちらのパソコンに転送される。
本物の花村のバイタル情報も人形と連携していることによって分かるようになっているから、離散して動いても問題はない。
もともと別行動を取らせる予定だったしな。」
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千景 - とても面白いです！更新頑張ってください！ (2018年8月15日 13時) (
レス) id: b982409f44 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - 殿堂入りおめでとうございます！ (2018年6月7日 1時) (レス) id: 9b1390adf3 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - ギャグにするの忘れてた（白目） (2018年4月28日 22時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - 明日から5月中旬まで忙しいので更新はゆっくり目です (2018年4月22日 19時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - しらすさん» 白蘭と近くなったけど、ツナとすごく遠ざかったわけではないと言う感じですね。ツナの隣が落ち着くことには変わりないけれど、それが『特別』ではないと言った感じです。ここからどうなるか気になりますね〜！ (2018年4月22日 19時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：・
| 作成日時：2018年4月22日 14時
