ファナティック 3 ページ20
獄寺「変なところで似てやがるな…。
お前が白蘭みたいに誰かに恋した時がヤバそうだ。相手にストーカーするんじゃねえの」
ふとさりげなく、探るような言葉で言えば
Aは視線を漫画に戻して興味無さげに笑った。
貴「そんなことは
獄寺「！」
『なかった』って…なんだ？
まるで誰かに本当に恋をしていたような、でももうそれは終わったような、その物言いはなんなんだ？
獄寺「なあ…」
貴「獄寺！見てこれ！バジルくん超可愛い！」
獄寺「…鼻血出てんぞ」
貴「あ…」
詳しく聞こうとして、すぐに遮られた声。
それは偶然なのか、それともこれ以上探るなということなのか俺には分からねえ。
分からねえから、追求をやめた。
獄寺「オラ、10代目のコマの上に鼻血垂らしやがったら容赦しねえぞ」
貴「ん、サンキュー」
近くにあったティッシュを箱ごと手渡せば、Aはそれを受け取って何枚かを鼻に当てる。
避難のためテーブルに置かれたマンガを今度は俺が手に取った。
そして懐かしいその戦いの様子をパラパラと読み、俺たちのよく知る1年前の過去のことを鮮明に思い出してから尋ねた。
獄寺「お前がこの物語の最初から10代目達と会ってたら、どんな世界になってただろうな」
それに目を丸くしてから、Aは鼻を押さえた。
貴「うーん…何も変わらないさ。
オレはツナ達と試練に向かい合って、骸さんやヴァリアーたちと戦って、その1年後にはお前とこうして部屋でゆっくり過ごしてるだろう」
鼻血をぬぐい、すぐに止まったことを確認するとAは、真っ赤になったティッシュを投げ捨てた。
ゴミ箱に入ったそれを確認すると、Aはもう1度こちらを見る。
貴「いつどんなタイミングで出会っていたとしても、それは変わらない答えだ。」
まるで本当にそう決まっているように、青い瞳で俺を見据えて伝えるA。
揺らぎのない瞳を見るだけで納得しちまう俺は、どんだけAを信用してるんだって、自問自答しちまう。
それが悔しくて少し意地の悪い質問を続けた。
獄寺「なら…出会わなかったら、どうなってたんだ。」
Aと出会わないままの、どこかに存在し得る世界の話であるコミックを片手に俺は尋ねた。
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千景 - とても面白いです！更新頑張ってください！ (2018年8月15日 13時) (
レス) id: b982409f44 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - 殿堂入りおめでとうございます！ (2018年6月7日 1時) (レス) id: 9b1390adf3 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - ギャグにするの忘れてた（白目） (2018年4月28日 22時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - 明日から5月中旬まで忙しいので更新はゆっくり目です (2018年4月22日 19時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - しらすさん» 白蘭と近くなったけど、ツナとすごく遠ざかったわけではないと言う感じですね。ツナの隣が落ち着くことには変わりないけれど、それが『特別』ではないと言った感じです。ここからどうなるか気になりますね〜！ (2018年4月22日 19時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：・
| 作成日時：2018年4月22日 14時
