ファナティック 1 【中3 秋】 ページ18
獄寺side
fanatic…英語で「熱狂的な」という意味のこの単語は、思想や人物の狂信者であることを示す「ファン」の語源らしい。
つまり、俺の隣で熱狂的に盛り上がってるこいつは…
貴「見たか獄寺！今のリボーンさんの笑顔！！」
まさしく俺たちのファンだと言えるだろう。
貴「はあ、面白かった。
最高だった…元の世界で早く続き出ないかな。」
Aの部屋のテレビ。
それに備え付けられていたプレーヤーから、Aは視聴を終えたアニメのディスクを取り出す。
獄寺「お前はアニメの続き見るためだけにまた世界線超える気か？」
貴「…『REBORN』のためなら吝かではないな。」
キリッと真剣な表情で断言するAに俺は呆れたようにソファーにもたれた。
バイトも10代目に会う予定もない休日。
珍しく同じようにヒマそうだったAとベランダで顔を合わせ、俺はAが作る昼飯に釣られて隣室を訪れた。
そしてAが観ていたという『俺たちのアニメ』の鑑賞会に付き合っていたのだが…
獄寺(自分たちの過去を少し違った形で見せられるっつーのは、変な気分だぜ)
結末は変わらないが、どこか違う世界。
俺たちの知らない思い出があったり、むしろ知ってる思い出が省かれていたりする内容に、感じる不和は少なくない。
それに…
獄寺(…Aのいない未来ってこんな話だったのかよ。)
確かにここにいんのに、未来での物語の中では当然に欠けているA。
それを視聴し、ニコニコと受け止めているAも俺には変なものに見えた。
つーかちょくちょく、10代目と笹川妹やアホ女が良い雰囲気になったりしてるシーンがあって…10代目がA以外を追いかけてる姿は自然なのに、今の俺はどこか違和感を覚えていた。
獄寺(白蘭の野郎がパラレルワールドを見るっていうのは、こんな気持ちなのかもしれねえな。)
貴「なあ、このシーンの獄寺めちゃくちゃかっこいいよな。」
今度は単行本を広げて、リング争奪戦の時の俺を示すAに、ボーッとしていた俺は反応を返す。
獄寺「ん…お前にもようやく分かったか。この俺の右腕としての魅力が！」
貴「オレが褒めてるのはお前じゃなくて『REBORNの獄寺隼人』だ。あと右腕の話はしてねえ」
調子に乗ろうとする俺にぴしゃんと言い返して、Aの意識はまたすぐにコミックへ没頭する。
俺は消されたテレビをつけ直す気にもならず、それを横から覗くように眺めていた。
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千景 - とても面白いです！更新頑張ってください！ (2018年8月15日 13時) (
レス) id: b982409f44 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - 殿堂入りおめでとうございます！ (2018年6月7日 1時) (レス) id: 9b1390adf3 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - ギャグにするの忘れてた（白目） (2018年4月28日 22時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - 明日から5月中旬まで忙しいので更新はゆっくり目です (2018年4月22日 19時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - しらすさん» 白蘭と近くなったけど、ツナとすごく遠ざかったわけではないと言う感じですね。ツナの隣が落ち着くことには変わりないけれど、それが『特別』ではないと言った感じです。ここからどうなるか気になりますね〜！ (2018年4月22日 19時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：・
| 作成日時：2018年4月22日 14時
