追いかけっこは終わらない 4 ページ12
でも…わかりやすいエサに飛びついてやるほど僕はバカじゃない。
雲雀「君とAがなにを企んでいるのか話せば、参加してやらないこともないよ。」
核心を突く質問をすると、風はその答えを用意していたようになだらかに話した。
風「本来なら言うべきではありませんが…言わなければ君は動かないでしょうね。
迎え役に花村さんを使ったのは逆効果でしたか。」
雲雀「迎え役…？」
風「まだ分かりませんか？
花村Aが、大切な仲間の誕生日を忘れるような人間ではないと。」
雲雀「……。」
そこまで言われて、僕はもう察せてしまう。
Aは最初から、僕の誕生日だと知って今日ここに会いに来たことを。
雲雀「…沢田たちの群れのくだらない催しかい？」
風「ええ。跳ね馬ディーノたちがワクワクしながら、サプライズの用意をして裏山で待っていますよ。
私も代理戦争での果たせなかった約束を果たすため…というよりは、貴方を祝うために来日しました。もちろん花村Aに修行をつける約束も嘘ではありませんがね。」
つまりは、またいつもの群れを率いたパーティー。
その会場へ案内するために来たのがAで、助け舟を出しに来たのが彼だということ。
Aが僕の質問に悩んだのは、誕生日を覚えていなかったからではなく、僕にサプライズを悟らせまいと思案を巡らせていたからだったらしい。
雲雀「…くだらない」
風「クスッ、そう言うと思いました。
でも計画を知った貴方はもう断らないでしょう？」
全部わかってるような不敵な笑み。
群れるのが嫌な僕が今断れば、Aはきっとガッカリして、上手く案内役をできなかった自分を責める。
そしてそれを沢田たちが慰めて…沢田とAの距離が近づく。それは、僕にとって群れることより耐え難い結果だ。
かと言ってこのまま強引にAと2人でここで過ごそうとしても、Aはそれを拒否するだろう。
Aの目的は『みんなで』僕を祝うことなのだから。
雲雀「…まだるっこしい。わざわざ群れて祝うような間柄じゃないのに」
風「そう思ってるのは、もう貴方だけなのでしょう。咬み殺されるのを覚悟して、それでも皆、貴方を祝おうと集まったのですから」
雲雀「馬鹿ばかりだね。
…僕は行かないよ」
そう答えると、風は意外そうに目を丸くした。
風「おや、なぜですか？」
雲雀「君や跳ね馬たちの思惑に乗せられるのは、単純におもしろくない。」
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千景 - とても面白いです！更新頑張ってください！ (2018年8月15日 13時) (
レス) id: b982409f44 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - 殿堂入りおめでとうございます！ (2018年6月7日 1時) (レス) id: 9b1390adf3 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - ギャグにするの忘れてた（白目） (2018年4月28日 22時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - 明日から5月中旬まで忙しいので更新はゆっくり目です (2018年4月22日 19時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - しらすさん» 白蘭と近くなったけど、ツナとすごく遠ざかったわけではないと言う感じですね。ツナの隣が落ち着くことには変わりないけれど、それが『特別』ではないと言った感じです。ここからどうなるか気になりますね〜！ (2018年4月22日 19時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：・
| 作成日時：2018年4月22日 14時
