卒業までの僕ら 【中3 冬】 ページ1
ツナside
貴「ツナ、お疲れ」
雪のちらつくような寒い中、試験会場の外で俺たちを待っていたAが声をかけた。
ツナ「A！待っててくれたの！？」
貴「うん。皆が試験受けてると思ったら、オレまでそわそわしちゃってさ。」
真っ赤になった手を擦りながら、Aはニッと笑った。
今日は並盛高校…俺たちの第1志望の受験日。
少し寒い会場の中、さっきまで俺たちは必死にかじかむ手を動かして筆記試験と向き合っていた。
獄寺「推薦合格者は暇そうでいいな。」
貴「オレは素行が良くて先生にも気に入られてるから、推薦で楽できてんだよ。
どこぞの不良と違ってな。」
獄寺「んだと！？」
Aが俺と一緒に歩いていた獄寺くんと睨み合う。
そう、Aは一足先に並盛高校への合格を決めていた。
担任の先生との長い進路相談のあと、なんとか教師陣を説得したAは、推薦入試の話を持ちかけられたらしい。
最初は俺たちと一緒に受験しようとしてAは断ろうとしていたけど…俺が背中を押した。
『またAがいなくなる』
その不安を少しでも消したくて。
炎真「…結構焦ったかも。」
ツナ「俺なんか、最後のほうで解答欄ズレてるのに気づいてさ。必死に直したけど、合格してるかどうか…」
山本「ま、全力出し切ったんだ。
あとは天命を待つのみってな。」
試験の話をしながらぞろぞろと帰っていると、知った声が後ろから声をかけた。
「Aちゃーん」
「綱吉くん」
後ろを振り返るとそこには、学生服姿の白蘭と正一くんの姿。
正一「君たちも受験帰り？」
ツナ「うん。正一くんたちも？」
獄寺「そういやお前らがどこの高校を志望してるのか知らなかったぜ。」
正一「僕らも並盛高校さ。
本当は、未来に進むべき道が決まっているなら工業高校でも良かったんだけど…白蘭サンがAさんと同じところにしろって五月蝿くて。」
ちらっと隣の白蘭を見ると、そちらはAと楽しそうに話をしている。
白蘭「Aちゃん、合格祝いとボクの誕生日に何くれる？」
貴「気が早いな。合格発表も誕生日もまだ先じゃないか」
白蘭「ボク、Aちゃんが欲しいな♪
体にリボン巻いて会いに来てよ」
貴「お前は会話のキャッチボールをしろよ。
いきなり豪速球投げつけられても取れねーんだよ。」
…なんだか以前よりも、2人の距離は近くなった。
Aの隣には俺と同じくらい、白蘭がいるようになっていた。
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千景 - とても面白いです！更新頑張ってください！ (2018年8月15日 13時) (
レス) id: b982409f44 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - 殿堂入りおめでとうございます！ (2018年6月7日 1時) (レス) id: 9b1390adf3 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - ギャグにするの忘れてた（白目） (2018年4月28日 22時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - 明日から5月中旬まで忙しいので更新はゆっくり目です (2018年4月22日 19時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - しらすさん» 白蘭と近くなったけど、ツナとすごく遠ざかったわけではないと言う感じですね。ツナの隣が落ち着くことには変わりないけれど、それが『特別』ではないと言った感じです。ここからどうなるか気になりますね〜！ (2018年4月22日 19時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：・
| 作成日時：2018年4月22日 14時
