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思い出の…5 ページ25

「そんなに慌てなくても…ちゃんと
秀一さんに戻ってから…ね…。」
「ッ! りお!煽りすぎだ! 俺の抑制力も
お前に関してだけは、そんなに無いぞ!」
ただでさえ一週間ぶりなんだから…
抱きしめる腕に力が入る。

 「ふふッ。試されるわね。頑張ってFBI!」
りおはそう言って昴の頬にキスをした。
「それじゃあ明日は寝坊しても良いように、
朝食用のサラダも一緒に準備して…ね!」
昴の腕からスルリと抜け出ると、りおは
ニッコリ微笑んだ。
「はぁぁぁ〜…(そういうところだぞ!!)」
昴は盛大にため息をつく。

キッチンカウンターに並んだ野菜を
りおはシンクで洗うと調理を始めた。
その胸元にはシーグラスのペンダントが
揺れている。
ミルキーブルーの優しい光を放っていた。


 『初めてのプレゼント…か。』
そういえば、ちゃんとしたプレゼントって
渡したことが無かったな…。
今まで渡したものといえば、カフェオレの
缶コーヒーと、このシーグラスだけだ。
缶コーヒーは確かに自分で買ったものだが、
『プレゼント』かと言われれば違う気がする。
むしろ『差し入れ』の方が合点がいく。
シーグラスに至っては、言ってしまえば
『拾って渡した』だけだ。
『何やってんだ…俺…。』

 夏の初めに、ピアスを買ってやろうと
思っていたが、歩行者天国での狙撃事件で
それどころではなくなってしまっていた。
『この次こそ…。ちゃんと買ってやろう…。』
着々と料理を進めるりおを見ながら、
昴は心の中でそうつぶやく。
 ほんの少し熱を持ってしまった体を
ごまかすようにエプロンをかけ、
りおの元へと急いだ。

=================
 大切な海での思い出。
2章で最も頭を悩ませたシーンです(笑)

りおにとっては、一つ心の重荷を下ろした
瞬間です。壊れてしまったものは元には
戻らない。
だけど、時間の流れと今いる仲間と共に、
心は少しずつ癒され、明日へ向かっていける。
シーグラスは、いわばりおの心と同じです。

表題の『思い出の…』に続く言葉は
『シーグラス』。
赤井さんは『拾って渡しただけ』と
謙遜していましたけど(笑)
りおにとっては何にも代えられない宝物です。

3章の冒頭で、昴さんの秋物を買いに行く前日に、
実はこんなやり取りをしていたんです(笑)

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設定タグ:迷探偵コナン , 赤井秀一 , 安室透   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:aki | 作成日時:2020年1月22日 13時

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