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内緒話で大波乱3 ページ11

「それがね、コソコソと連絡を取って
いる人が居るようなの。
なんか嬉しそうに話をしているんだけど…。」
「コソコソ?」
昴は顎に手を当てて考えた。
「ええ。最近一人で出ることも多くて…。
ジェームズが『いよいよ彼にも春が来たか』
って嬉しそうに言うし…」
「ふーん。」
ジョディの話を聞きながら、昴はキャメルの
最近の様子を思い出す。
特に気になる事は無かったが…。

 『キャメルに好きな女が…。
まあアイツもいい年をした男だ。
大切な存在が居ると言う事は悪い
ことでは無い…。』
ジェームズが嬉々としてジョディに
話をする様が容易に想像できて、
思わず口元が緩む。
「まあ、良いんじゃないか。
そういう相手が出来たなら、俺たちも
応援してやろう。」
ジョディに笑いかけると、じゃあなと
言ってその場を立ち去った。


 ジョディと別れてしばらくすると、駅の
バスターミナルでガタイの良い男の後姿を
見つけた。
「ん? あれは…キャメルか?」
よく見ると間違いなく自分の同僚だ。
そわそわしていて、明らかに誰かを待って
いるようだった。
『待ち合わせか? もしかしてキャメルの
好きな女と?』
今しがた聞いたばかりの情報だ。
会うヤツの顔くらい拝んでやろうと、
昴はとっさに身を隠し様子を伺っていた。


 しばらくすると、バスの待合に女性が
やってきた。ワンピースを着て、可愛らしい
ニット帽をかぶっていた。帽子をかぶって
いるせいもあり、遠いので顔までは分からない。
キャメルは表情を緩め、心なしか顔が赤い。

 さらに様子を伺っていると、待合のベンチに
座って二人で何やら話し込んでいる。
女性はメモ帳らしきものを出して、
キャメルからの話をメモっているようだった。
『おいおい…まさか情報を横流ししている
のではあるまいな…』
キャメルがハニトラに掛かっているのではと
心配になった。


 金曜日
いつも通り、報告をしに工藤邸にキャメルが
来ると、昴は報告を聞きながらキャメルの
様子を伺っていた。
なにやらしきりに時間を気にしている。
「キャメル。この後何かあるのか?」
「えっ? い、いえ。特には。」
「ではなぜそんなに時間を気にしている?」
昴の指摘にキャメルはギクリと体を揺らす。
「そ、そんなことはありません。
赤井さんの気のせいですよ。」
「…。そうか。なら良いんだ。」
それ以上は追及しなかった。
キャメルは嫌な汗が出るのを感じた。

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設定タグ:迷探偵コナン , 赤井秀一 , 安室透   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:aki | 作成日時:2020年1月22日 13時

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