悪夢のはじまり3 ページ31
そ、そんなに具合が悪かったのか…
その声は心底悔しそうに響いた。
「博士と灰原、あと昴さんも駆けつけてくれて、みんなで看病しているみたいだよ」
これも嘘じゃない。
「あの男も?!」
その後しばらく沈黙が続く。コナンはこれで分かってしまった。
安室はさくらさんに惹かれている…と。
電話越しの安室の沈黙の原因は嫉妬だ。
沖矢昴が、いや赤井秀一だと思っている彼が、さくらのそばで彼女を支えている。
自分はそばにいることも出来ないのに。
一昨日さくらと赤井の関係を聞いていたコナンは内心複雑だった。
「で?彼女のご機嫌伺いのために電話してきたわけじゃないよね?」
彼の沈黙を破ってそう声をかけた。
「あ、ああ。実は…。
人身売買の情報が世に出ているんだが、彼女が掴んだ情報と食い違うんだ。
彼女から何か聞いているかい?」
「さあ…。ずっと高熱にうなされて、意識もほとんど無かったみたいだし…。
このあと学校行く前に寄ってみるよ」
「ッ…そ、そうかわかった。お願いするよ。何かわかったら連絡をくれ」
そう言って通話は切れた。
***
「で、どうしますか?」
昴が声をかける。
「私、風見さんと会ってき…『却下します』」
(昴さん…返答早っ!)
コナンが半目になった。
「でも運び屋が誰なのか知っているのは彼です」
「彼に会わないとは言っていません。彼に御足労いただきますか」
そう言うと昴のメガネが怪しく光る。
「公安の人間をここまで呼ぶの? ちょっとまって昴さん…ッ!」
それどうやって安室さんに報告するんだよ…。
コナンは頭を抱えた。
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aki(プロフ) - 明里香さん» ご指摘ありがとうございます。訂正しました。 (7月8日 23時) (レス) id: 30aa1f0c8d (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 限界を迎えて5、麻じゃなくて、朝です。 (7月8日 22時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
aki(プロフ) - 明里香さん» ご指摘ありがとうございます。訂正しました。小説は書いて消しての繰り返しです。全然書けない日もあったり、タイピングが間に合わない程言葉が溢れたり。そういう時に変換ミスが出やすいです。気を付けていますが書くのも校正も1人ですから気付かぬことも多いです。 (7月6日 23時) (レス) id: 30aa1f0c8d (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 運命の再会4、洗出じゃなくて、新出です。何故、一ヶ所だけ誤変換があるのですか。 (7月6日 22時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 運命の再会3、徹じゃなくて、 透です。 (7月6日 22時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:aki | 作成日時:2019年7月17日 19時