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守られた約束3 ページ27

「ちょっといたずらが過ぎたかな? だが勝手に出ていこうとしたお前が悪い」
赤井はさくらから体を離すと、そっと彼女を抱き起こした。

 さくらがしっかり起き上がったことを確認して、赤井はさくらの隣に腰を下ろした。
ソファーがギシッと軋む。ふたりの視線が合う。
だが、すぐにさくらは目をそらした。
「お前の考えていることなどお見通しだよ。どうせ『ここにいる人たちを巻き込みたくない』
そんなところだろう」
図星を突かれて僅かにさくらの体が揺れた。
ホントこの人には嘘が付けない。

 「ライ…」
「その名はもう捨てた。カフェでファーストネームで呼ぶと決めただろう」
「…? …すば……秀一さん?」
「それでいい」
「秀一さん…。あなたも分かると思うけど、何も連絡しないまま数日姿を消せば組織も怪しむわ。
ましてや今はバーボンの監視役。
ターゲットをほったらかしていては裏切り行為と取られてもおかしくない」
倒れたところをバーボンが見ていたといえ、その後は音信不通のままだ。
今日ここを出たあと、バーボンに迎えを頼めば弁解の余地はあるかと踏んでいたのだが。

 「それについては心配いらない」
「え?」
「安室くんは君が公安のNOCだとまだ知らないんだな。
お前を匿うのは危険だとボウヤのスマホにかけてきたんだ。
普通に考えれば、組織のメンバーを家に上げるなんてどうかしてる。
ましてや阿笠邸はボウヤとの関係が深い。
安室くんが心配するのも無理は無い」
赤井はさくらの淡々と今までの事をさくらに説明した。

 「彼にはお前の病状が組織に戻ることで悪化する可能性があること。
さくらは悪人とは思えないと伝えると、腑に落ちるところがあったようだ。
『ベルモットには自分からうまく伝える』と言っていた」
後で安室くんとベルモットにメールでもしておくんだな。
そう言って赤井は微笑んだ。

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設定タグ:名探偵コナン , 赤井秀一 , 安室透   
作品ジャンル:アニメ
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aki(プロフ) - 明里香さん» ご指摘ありがとうございます。訂正しました。 (7月8日 23時) (レス) id: 30aa1f0c8d (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 限界を迎えて5、麻じゃなくて、朝です。 (7月8日 22時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
aki(プロフ) - 明里香さん» ご指摘ありがとうございます。訂正しました。小説は書いて消しての繰り返しです。全然書けない日もあったり、タイピングが間に合わない程言葉が溢れたり。そういう時に変換ミスが出やすいです。気を付けていますが書くのも校正も1人ですから気付かぬことも多いです。 (7月6日 23時) (レス) id: 30aa1f0c8d (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 運命の再会4、洗出じゃなくて、新出です。何故、一ヶ所だけ誤変換があるのですか。 (7月6日 22時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 運命の再会3、徹じゃなくて、 透です。 (7月6日 22時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:aki | 作成日時:2019年7月17日 19時

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