大事な選択を ページ48
〜幻想郷〜
クロス「え、俺、ですか…？」
先輩じゃ無いのか…と少々驚きつつもそう尋ねると、
ユカリさんは、ゆっくり頷いた。
紫「貴方…、この地…幻想郷に残る気は無いかしら？」
と、平然とした顔で、告げた。
クロス「え、…？」
先輩達もそれは予想外だったようで、目を見開いている。
紫「貴方、自分の世界に住人はいないでしょう…？
なら、ここにいる条件に、当て嵌まるのではないかと思ったの。
貴方が望むなら、ここで、貴方の守りたいものだって、あるかもしれないわよ…？」
全て分かり切っている、というように怪しく微笑むユカリさん。
どこまで、この人は知っているのだろうか。
キラー「はぁ！？何言ってるのさ、クロスは僕達のー…！」
と大声で叫びだしたキラー先輩を、
ナイトメア「止めろ、キラー。
本人に、選ばせてやれ。俺達が口出しすべきじゃない。」
そう先輩が、静かに止める。
そして、俺の方を向き、
ナイトメア「お前の道だ。自分自身で選べ。」
と言って、少し寂しそうに笑う。
確かに、このまま先輩達と一緒にいれば、
また、あの日常に戻って、楽しく暮らせる。
でも、それじゃあ、あの世界からの呪縛から、逃れられないだろう。
自分の責任とはいえ、あの世界をむちゃくちゃにして、守りたいものも無くしてしまった。
ここの世界に来れば、新しい守りたいものを、探すことができるのだろうか…。
何時もの日常か、自分の望みを叶えに残るか。
俺が必要とする、最善の方はー……。
クロス「いいえ、折角ですが…、お断りします。」
やっぱり、俺は、何時もの日常が良い。
そう答えたことで、先輩達はほっと胸を撫で下ろしていた。
紫「あら…残念、何故かしら？」
そう微笑みながら聞くユカリさん。
俺もゆっくりと微笑み返し、
クロス「俺にはまだ…守りたいものとかは確かに存在していません。
でも、それだからこそ、俺は大切だと、思うものを。精一杯、守りたいんです。」
上手く言葉にはならなかったけど、そう言った。
そういうと、ユカリさんは諦めたように笑い、スキマを開いてくれた。
幻想郷の皆に別れを告げ、そのスキマに入る。
一瞬で意識が遠くなり、
また目を開くときには、俺達のアジトへと、帰ってきていた。
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雪猫 - お話を見ましたがこれはundertaleAU×東方のお話の名作ですね！undertaleAUと東方と組み合わせはめずらしいし、とても面白かったです！ (2022年11月20日 14時) (
レス) @page50 id: 2545b5943c (このIDを非表示/違反報告)
アンテ民 - 1年経ってもたまに見に来ちゃってる私です。 色褪せない名作… (2021年12月7日 16時) (レス) id: 1e2f017243 (このIDを非表示/違反報告)
ネコとウサギ(プロフ) - アンテ民さん» すげぇですね…………もしゲームが出たら買おう………… (2020年5月10日 14時) (レス) id: ca3176e03e (このIDを非表示/違反報告)
アンテ民 - もしこの作品が、ゲームになったら…【題名 東方泡沫譚】 1面ボス ホラー 2面 キラー 3面 マーダー 4面 クロス 5面 エラー 6面 ナイトメア EXボス インク …かな？ (2020年4月23日 21時) (レス) id: 7b88246024 (このIDを非表示/違反報告)
アンテ民 - そして未だに200ヒットあるとか好かれてるねこの作品。まぁうちも大好きな人ですけど (2020年4月23日 20時) (レス) id: 7b88246024 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なまちょこ | 作者ホームページ：uranai.nosv.org/u.php/hp/rajvkbof/
作成日時：2019年9月22日 17時
