【鬼滅の刃】多分神様に試されてるのでこの際抗う事にした【男主】

鍋直しと商売 ページ28

その後説得力に欠けると思った俺は、とりあえずこの家の鍋や釜、壊れたものを直させて貰う事にした。

｢すみません、炭まで一緒に買って貰っちゃって......｣

｢いいのいいの、丁度無くなってたからね｣

有難い事に炭も買ってくれて、竈門家に売り上げを回したい俺としてはかなりラッキーである。

｢失敗したらすみません｣

その後念の為にと保険をかけ、準備を整える俺。

なんせ練習してまだ三日ですから。
テスト勉強するつもりが結局前日まで何もしてなかった位にはやばい。

ほぼ詰みレベル。

｢A！頑張れ！｣

そんでお前は何ガン見してんだ炭治郎。
推しに見られると照れちゃうだろが！

｢というかお前、仕事の方はいいのかよ｣

ちなみにやんわり回避しようと思って話しかけたけど無駄でした。

｢あぁ！時間ならまだあるし問題ない！｣

｢さいですか......｣

即答すぎて怖かったのでもう触れずにいようと思います。好きにしてくれ。

それとさっき渡したキャラメルもう食べちゃったんですね。
喋らないよう時間稼ぎで渡した俺の意図を少しは汲んで下さい。

つか味しめてんじゃねぇよ可愛いから許すけども。

｢大した礼もしてないからね。練習だと思って自由にやんな｣

｢どうも......｣

お母様の優しさに泣きそうになりつつ、俺は気合を入れると作業を開始する。

全員に見られたのも気まずかったが、それ以上に三日の分際で割とできる自分の方が虚しくて仕方なかった。

その後も見守られながら作業を続けて。

｢出来ました｣

｢｢｢おぉ〜｣｣｣

いざ直した鍋を見せると、感動して拍手をする三人。
凄い凄いともてはやされ、俺はなんとも言えない羞恥心を抱く。なにこれ超恥ずい。

するとそんな俺を見て、何かを思いついたらしいお母様。

｢こうしちゃいられないよ！｣

それだけ言うと、大急ぎで家を飛び出していく。
......はい、なんか嫌な予感がしますよ俺は。

｢奥様はどちらに？｣

試しにお父様に尋ねたら、それはもう優しい笑顔を向けられました。

＊＊＊＊

お母様が出ていってすぐ。
謎の確認を取られ頷いたが最後、トントン拍子で事が進んで。

｢マジか、おいマジか！！｣

話が広まった結果、俺は現在ご近所中の鍋や釜を直してます......ってそんな馬鹿な！

そりゃ確かに炭売りを手伝って欲しいとはお願いしたけども！

｢A！おかげで炭の売れ行きも上々だ！｣

｢そりゃよかったな！！｣

俺までダシに使うなんて聞いてませんよお母様！？

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