【クリムゾンクラン】裏稼業クランのプリンセス。 (ページ7)

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6話ページ7

sideレオン

十暁がずっと馬乗り状態で寝てる…

A『う"～…』

寝苦しそう。

あ、起きた。

レオン｢お目覚めはどうかな。プリンセス。｣

プリンセス、か。

彼女は死神。

冥府の魂の管理者で、生命において死を司る神。

強く、無敵で、武器は複数個所持してるクラスなんて他にあるだろうか。

A『重い…』

十暁も目を開けた。

シャオ｢起きたか。｣

A『退けて。』

モゾモゾと降りる十暁。

A『どうなったんだっけ？』

レオン｢力使いすぎたから強行突破したよ。｣

A『わーを。』

シャオ｢……｣

また登ってる…

A『シャオがハルミチに喧嘩売るから。』

へー、それがライバルの名前かな？

シャオ｢喧嘩じゃない。｣

ルカ｢起きたのか。｣

ルカが優雅にワインを持ってきた。

A『それうちのワインクーラーに入ってたやつ！』

ルカ｢美味い。｣

A『美味いじゃないよ！』

こういうトコロは普通の子なんだけど。

ルカ｢呑むか？｣

A『呑むわ！私のだわ！』

十暁は構ってもらえなくて不貞腐れてるけど…

A『シャオもおいで～。』

遠くのキッチンの方から声がした。

A『シャオ～？』

レオン｢呼ばれてるよ。｣

ライバルだし構ってくれないしで大変かも。

レオン｢じゃあ、オレが｣

シャオ｢……行く。｣

A『なーにー？シャオの甘えん坊さ～ん。』

シャオ｢煩い。｣

酔っていて、抱きしめて愛おしそうに十暁を撫でる。

それが鬱陶しいのか、はたまた演技なのか

嫌そうな顔になる。

シャオ｢邪魔。｣

確かに猫っぽいかも。

ミズホ｢じゃあ、私がプリンセスの子猫になろうかしら。｣

シャオ｢その喉引き裂いてやる。｣

やっぱり取られるのは嫌なんだ。

レオン｢愛されいるね、プリンセス。｣

A『や～ん♡』

嬉しそうに笑うこの子があの冷たい視線で大鎌を振るって想像出来そうにないな～。

彼女はプリンセスなんかじゃない。

我らアルジェント･カーネの裏のマスターだ。

マスターのルカよりもクイーンよりも

恐ろしい。

なんせ、彼女は生命を思うがままに操れる。

救おうと思えば救えるし、殺そうと思えば一瞬の出来事。

生命を司る神は爪を隠して居ることを他のチームは知る由もない。

だって、見た目はただの女子大生なんだから。

彼女は死神で、情報屋。

誰も深くまで知らない。

知ってはいけない。

情報を見ることも許されない。

オレはまだ死にたくないからね。