【クリムゾンクラン】裏稼業クランのプリンセス。 (ページ8)

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7話ページ8

sideA

｢Aちゃん。｣

クイーンが話しかけてきた。

A『……なんか用？』

｢う、うん…｣

怯えたその目。

A『……なに。』

(やっぱり十暁くん経由にした方が良かったかな…)

A『用がないなら話しかけないでくれる？』

｢Aちゃん、その話し方の方が良いよ。｣

A『お節介かけたいなら他所でして。じゃーね。』

なんなの。

邪魔だなぁ。

｢待って！あっ。｣

転んだ。

私とクイーンの間に白線がある。

A『そこの白線、超えたら私自ら殺る。』

ビクビクしてる。

A『こちら側に足を踏み入れない方が良いと思うよ。ルカにも言われたでしょ。』

ルカが前に忠告してたし。

ハルミチ｢おー、シークレットじゃーん。｣

データが真っ黒で見えなかったから？

A『ハルミチー、お久ダネ。』

(あの声色はやだな…)

ハルミチ｢よく俺ってわかったねー。｣

A『顔と名前と歳ぐらいは分かるっショー。』

ハルミチ｢仕事早ー。｣

A『まーネー』

ルカ｢A、こんな所に居たのか。｣

わーお。

A『じゃーネ、ハルミチ。』

ハルミチ｢今度、店に来てねー。｣

ルカ｢あの男は知り合いか？｣

A『ハッカーだって。プログラムに侵入しようとしてたから逆探査した。』

ルカ｢なるほど…｣

A『あっ、シャオ～♡』

シャオ｢抱きつくな。｣

レオン｢じゃあ、今度からオレを抱きしめて？｣

やだよ。

A『そこら辺の尻軽を抱いとけ。』

レオン｢冷たーい。なんでー？昨日なんかしたかなー？｣

ミズホ｢女の荷物を家に入れたからじゃない？｣

レオン｢あれ、貰い物だよー？｣

見知らぬ女の触れた面を床に付けるな。

A『汚い。』

ミズホ｢さっき、十暁が駅前で女の子達に囲まれてたわよ。｣

は？

シャオから離れる。

埃を払うが如く、自分の服を払う。

シャオ｢星宮!!｣

ミズホ｢なにー？｣

ニヤニヤしてるし、確信犯だな。

レオン(抱きしめられなくなったね。十暁。)

シャオ｢…｣

服の裾を握られてる。

シャオ｢…己、A以外の女キライ。だから近づかない。｣

確かに、あまりクイーンとも近くで話さないな…

シャオ｢殺しそうになった。けど、何とか耐えた。｣

うん、それだけでも偉いと思うよ。

A『殺さなかったの～。シャオ、偉いね～。』

ルカ｢まるで十暁のママンのようだな。｣

シャオの母親知らんわ。

シャオ｢違う。｣

そりゃそうだ。