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あれからたまに泣くけど、少しずつ気持ちは回復して、最近では外に出ることも多くなった。
ココくんと一緒にいたときは、あまり多くは外出させて貰えなかったなぁ。
当時は敵対する組織が活発で、いつどこで狙われるかわからない状況だった。
梵天と関わりを持つとはつまり、そういうこと。色々なことが制限される。
だからこうして外を歩くのは私にとっては新鮮で、なんだか普通の人生を歩んでいるみたい。
まぁ、今でも絶対に一人では外出させて貰えないけどさ……。
「おい、まだか」
『ちょっと待って。ねぇ、こっちとこっち、どっちがいいと思う？』
黒と白の、色違いのワンピースを両手に持って、試着室から彼に問いかける。
「……白」
『ふーん、春千夜は黒って言うと思ってた』
「早くしろよ、もうそれ着てこい」
『はーい』
白の清楚なワンピース。
それに着替えて車に乗れば、遅すぎるとイラついた春千夜に睨まれた。
「つーか迷うなら両方買えよ」
『うわ、大盤振る舞い。さすが梵天』
「No.2の経済力なめんな」
『でも色違いって結局どっちかしか着なくなるから、ひとつでいいんだよ』
「あっそ」
興味無さげな春千夜と私を乗せて、車は首都高を走り抜ける。
『ねぇ、なんで白って言ったの？』
「あ？決まってんだろ。何にも染まってねぇ色を俺が真っ黒にしてやんだよ」
『最悪、聞かなきゃよかった』
仏頂面で睨みつけるくせに、私の腰に手を回してぎゅっと引き寄せる春千夜の、考えていることはわからない。
窓を開けたら風がぶわっと吹き込んで。
春千夜の、ピンク色の髪が頬を掠めた。
無理やり縮められた距離によって直接的に香る、不思議な香水の匂いは、五月の日差しと混ざって私の眠気を容易に誘う。
この人の隣で目を閉じることが、今は思いの外安心できるんだ。
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蜜柑(プロフ) - 夢見心音さん» 夢見心音さん、コメントありがとうございます✨もっと素敵なココくん・春千夜を書けるよう頑張ります✨ (2022年2月23日 10時) (
レス) id: 6c0400a92a (このIDを非表示/違反報告)
夢見心音(プロフ) - ｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞ好きです (2022年2月23日 2時) (レス) @page34 id: 6c0a89f163 (このIDを非表示/違反報告)
ちえ - 決して器用ではないけれど不器用で一途な一くんが大好きです💛💛💛 (2021年11月5日 16時) (レス) id: 0560ab194e (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - ちえさん» ちえさんまたコメントありがとうございます！決して器用じゃないけど心配性で一途で神経質なココくんが好きです✨ (2021年11月2日 23時) (レス) id: 6c0400a92a (このIDを非表示/違反報告)
ちえ - そんなココちゃんの不器用部分も含めて全部大好き君のことが好きなんだ (2021年11月2日 18時) (レス) id: 0560ab194e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蜜柑 | 作成日時：2021年9月17日 18時
