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.side▶oikawa
「AちゃんAちゃん、そろそろ起きなよ、もう昼休みだよ」
『んー……、眠い………』
な、なんだこれ！か、可愛すぎる……。
『あっつ……。喉乾いた、、』
「み、水ならあるよ、はい！」
俺は咄嗟に自分が飲みかけていた水を渡した。
Aちゃんはぼーっとしながら、その水を飲み始める。
あれ、今気づいたけど、俺ナチュラルに水渡しちゃったけど、これってかかか、関節キスじゃん！？
『ごめん、こんなに飲んじゃった』
「い、いいよいいよ！好きなだけ飲んで！」
ちょっと申し訳なさそうにしているAちゃんが可愛くて、しかも関節キスなんて俺得すぎる。俺の体は勝手に体温を上げまくり、沸騰寸前だ。
そうだ、Aちゃんに恋人の有無を聞かなくちゃ……！それを聞くために起こしたんだし。
「……ねえ」
『ん？』
「今更な話だけどさ、その……。Aちゃんてか、かかか彼氏とかいたりすんの？」
俺は意を決して質問する。
手がぶるぶると震えていた。
『…………なんで？』
「なんでって……。き、気になったから？」
『ふうん』
少し考え込む素振りをするAちゃんの、次の言葉を待つ。やけに時間が長く感じる。
『……いるけど』
「え、」
『て言ったらどーすんの？』
さっきまで窓の外を眺めていたAちゃんは、その目線をじっと俺の方に移した。
俺の中の何かを探るような眼差しにドキリとする。
「ちょ、っっとAちゃん！？」
『ふふふっ、及川めっちゃ動揺してる』
ケタケタと笑う彼女に、がくりと力が抜けた。
「じゃあ彼氏はいないんだね……？」
『いたら及川と二人で出かけたりしないでしょ』
「もうーー、Aちゃんてば脅かすんだもん！冷や汗かいた……」
持っていたタオルでおでこの汗を拭く。
この暑い中、嫌な冗談を言われて俺の体内は水分不足だ。
『はい、水ありがとね』
「ああ、うん……」
返されたペットボトルに残った水を、俺は一気に飲み干した。
関節キス云々なんて照れてる場合じゃないくらい、全身が熱い。
体内に水分が行き渡り、ちょうど最後のひと口を飲み込もうとしたとき。
『てか及川、私のこと好きなの？』
「ぶっ！？」
Aちゃんは、俺が持ってきた株式なんちゃらと書かれた団扇で扇ぎながら、ぽつりと一言零したのだった。
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蜜柑(プロフ) - 卵おにぎりさん» ありがとうございます！最近更新できてなかったので頑張ります…！ (2021年8月3日 14時) (
レス) id: 6c0400a92a (このIDを非表示/違反報告)
卵おにぎり - とても好き! (2021年8月3日 11時) (レス) id: 9fc3fd6c87 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蜜柑 | 作成日時：2021年5月30日 19時
