【ワールドトリガー】双子の片割れ (ページ4)

今日:8 hit、昨日:2 hit、合計:103,089 hit

3話ページ4

『.....これで、良かったのかな』

本部から戻ってきて布団に入りながらこれからのことを考えていた。

防衛戦に参加せずに砦の中にいた方が良かったんじゃないか、とさっきからずっとそんな事を考えている。

私"たち"は強い。双子と言うだけあって連携はとれているし、個人の能力も低くはない。
二人一緒ならライモンドにも引けをとらないだろう。

けれど、もし１人になってしまったら？
ユイがあの性格だから１人にならないという保証はない。私は最悪１人でも戦えるけれど、ユイは.....。

『.......』

最悪の未来を想像して背筋が凍る。
.....もう、やめよう。考えちゃいけない。
そう自分に言い聞かせ私は目を閉じた。

* * * * * * * * * * *

翌日

『ユイ、絶対に約束守ってね』

ユ「本当にうるさいお姉ちゃんだなぁ～。今回はちゃんとやらないといけない事くらい分かってる」

珍しく聞き分けのいい妹に驚きながら二人で戦場に駆け出した。
戦場着いたとたんに、回りに3人の兵隊が現れる。

ユ「うげ、いきなり3人じゃん！！」

もー、最初から3人は勘弁してよ！と愚痴をたらすユイを尻目に目の前の敵を倒す。
この程度なら１人でも倒せるレベルだ。

『......ライモンドさんが、まだ子供だから10人倒したら撤退してもいいって言ってたよ』

ただユイにやる気を出させるために言っただけだったけれど、その言葉を聞いたユイは残っていた敵2人を一気に倒してあと8人だねっ、と嬉しそうに笑った。

『.....やれるなら最初からそうしてよ』

ボソッと呟いたけれど、くるくると得意気に2本のトリガーを回して遊んでいる本人には聞こえるはずもなかった。