ある意味奇跡 (ページ39)

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誰も知らないページ39

毎回毎回飽きないのだろうか

暇なのかしら？

まぁ、アホ王だから仕方ないか

ノゼル様と一緒に入るけどその後はバラバラだ

私は私の相手をする

「ごきげんよう、A様」

ほかの貴族令嬢たちが話しかけてくる

「ごきげんよう。この間の夜会パーティー以来でしたか？」

たわいもない話をする

貴族令嬢は２つに分かれる

いかにも温室育ちの優しい人と

何が何でも這い上がる人

今日は温室育ちがやってきたぞ

まぁ後者はあまり私に近づかない

性格の悪い人間同士は嗅ぎ分けられるのよ
類友ってやつ？
友じゃないけど

「あっ

またエミルがノゼル様に引っ付いていますわ」

あら。気づかなかったわ

可愛い子ね

勝ち誇りながらこっちを見るなんて

だからあなたはいつまでも私に勝てないのよ

「エミルのあの態度はいかがなものかしら。
いくら何でも婚約者であるA様の前で」

「A様はいいんですの？」

「ノゼル様もノゼル様です」

「そんなことありませんわ

ノゼル様はお優しいですもの」

微笑みながら返す

「こんなに美しい方がいらっしゃるのに

エミルと会うだなんて」

「お優しすぎますわ」

まぁ私が仕組んでることだし？

それで優しいって言われると心苦しいわ

エミルはもう少し上手くやらないのかしら

私は助かるからいいけど

適当に笑いながらやり過ごす

「ごきげんよう、A」

「ごきげんよう………………………

カミラお姉様」

会ってしまった

避けてたのに