9 gr side ページ9
嬉しそうに歩くオスマンや俺の荷物を持ってメモを確認しながら案内をしてくれているトントンを見ながらイライラして荒い足並みでついていく。
するとそれを見兼ねたのかトントンが俺の方を向くと和ませる様にしているつもりなのか冗談交じりに聞いてきた。
tn「どうしたんグルッペン。甘い物が足りんこうなったか？そんな靴の音立てて歩いとるけど」
gr「嗚呼そうだな。早く辿り着きたい物だ。ずっと我慢してきたからな」
os「ほんまに、まず着いたら紅茶飲むやろ？次にクッキー食べるやろ？んで次に話して…」
オスマンは俺の話を聞いていたのか足を止めて上を向くと顔に手を当てて着いたら何するかを口に出して考えていた。
それをトントンが「待て待て待て目的忘れんな」と突っ込んでいたから声に出して笑うと少し経ってから再び歩き始めた。
しかし、この間会った奴は一体誰だ？なんで地位も特に無い俺の名前知っていたんだ。嗚呼取り逃したのが悔やまれる。
あの時の驚いている紫の瞳は観光客とは思えない程怯えていた。しかしあの時も思ったが動きは完全に手慣れている奴の動きで矛盾している事が気になってしょうがない。
そうこうしているとどうやら目的地に着いた様で玄関先には手を振って出迎えてくれたエーミールがいた。
em「皆さん待ってましたよ。しかし貴方達が休みの日も勉強する必要あります？」
os「別に必要はないけど、俺の目的はお菓子やから」
tn「まぁそんなもんやと思っとってけど普通は口に出すもんや無いからな？」
gr「という訳で邪魔するゾ」
今日は一年に一度の学校の長期休暇開始日。長期休暇と言っても一週間程しかないから大概は里帰りするが俺達は事前にエーミールに勉強会をして欲しいと言う建前の元お茶会をしようと計画していた訳だ。
え、違うの？と言う顔をしたエーミールをほっといて続々と家の中に入っていくと二階に続く階段から足音が聞こえた。三人で疑問に思っていると足音の主が現れた。
『エミさん、ごめんこの本ってどこに置けばいい…の…』
目が合った。あの動揺しているパープルタイガーアイの瞳。同時に捕まえなければという使命感が湧き出て咄嗟に内ポケットに入れていた短刀を振りかざそうとする。
アイツは対応ができずその場にへたり込んだが振り上げた短剣が進まない。見上げてみると一本のナイフで止められていた。
zm「お前、リアンに何しとるん。士官学校の奴やろ？軍人が一般市民に手ェ出してええんか？」
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月歩 - ラーシュさん» ありがとうございます!あのシーンは特にお気に入りでしたのでそう言って貰えると作者冥利につきます! (2020年3月31日 11時) (
レス) id: 55b2340671 (このIDを非表示/違反報告)
ラーシュ - 完結おめでとうございます！夢主君がemさんやrbrに止められているのに振りきって仲間を助けにいって重症を負うところで凄いハラハラさせられてしまいました！凄く面白い作品でした！！ (2020年3月31日 11時) (レス) id: 3d2f41f960 (このIDを非表示/違反報告)
月歩 - 白狐さんさん» ありがとうございます!個人的にはもう少し書き込みたかったのですが、楽しんで貰えて嬉しいです! (2020年3月31日 8時) (レス) id: 55b2340671 (このIDを非表示/違反報告)
白狐さん(プロフ) - 完結おめでとうございます!!もう、最っ高でした。5年前にトリップするっていう発想も勿論ですが、内容がギッシリ詰まってて読み応えのある楽しい作品でした！！ (2020年3月31日 8時) (レス) id: c1b876fff4 (このIDを非表示/違反報告)
月歩 - ふゆさん» ありがとうございます!主人公のキャラはかなり手探り状態でしたけどそう言って貰えて嬉しいです! (2020年3月24日 14時) (レス) id: 55b2340671 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月歩 | 作成日時：2020年3月12日 0時
