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宝物 ページ7

なんとあの日、私の顔すれすれを通った鋭い何かは、(かんざし)だった。
黄緑を基調とした可愛らしいお花。どことなく形がツツジっぽい。

取り敢えず簪前に姿勢ただして長時間考え込んだよね。
借りって多分前に足の手当てして布団に寝かした事だよね。

つまりこれはお礼、見たいな感じだよね。
深い意味はないよね。うん、あったらとてつもなく嬉しいんだけど、流石に無いか。
この時代じゃ簪の意味知っている人なんてあんまり居ないだろうし…。


とまぁそんな事よりも、彼から贈り物があったという事が私は何よりも嬉しい。
鬼に借りを作ったままにしておきたくないという何とも色の無い理由でも、嬉しいものは嬉しい。


ふふふと、頬がだらしなく緩む。
嬉しい、嬉しい。


なんて言えば良いのかな、こんな気持ちはいつぶりだろうか。
鬼になって、何百年も生きてるのに楽しい事は一つもないくて、詰まらなかった日々が、あなたと出会って一気に色がついていった。
鮮やかな世界はとっても美しかった。



嗚呼、

「好きだなぁ…。」


陽に当たれないはずなのに、何故かお日様の下に居るような、そんな温かい気持ちになれた。

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あなや(プロフ) - 不死川さんかっこいいですもんね!更新頑張ります! (2019年8月12日 16時) (レス) id: 565d168dc0 (このIDを非表示/違反報告)
ハロハロ〜(プロフ) - 不死川実弥大好きなのでとても嬉しいですうううう!!この小説面白いです!更新頑張ってください!初コメ失礼いたしました! (2019年8月11日 21時) (レス) id: 409bd25d53 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あなや | 作成日時:2019年8月9日 13時

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