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「ねえむつきくん、ここ教えてくれない……？」
「いいよ。これはね」
「ねね、それなら僕教えるよ」
「えっ、あ、ありがとう……」
解せぬ。隣に座る女子の申し訳なさそうな目線が痛い。
今は算数の時間だ。内容は割り算の文章題で、一般的な小学生なら一度は躓くだろうが、小学生の算数など成人済みのNakamuには全部が赤子の手を捻るようなもの。だから教えることに何の問題もない、のに。Broooockがそれを横取りしてしまった。
睦月少年は頭がよろしくなかったのだろうか。いや、そんなことはない。
Nakamuが教科書を点検した際、プリントやテストが大量に出てきた。それらのほとんどが文句なしのはなまるだった。ただし整理整頓はあまり得意ではない模様。
ただでさえ忙しい親の手を煩わせたくなかったのだろう、と想像するのは容易であった。自分なら、たぶんそうしただろうから。
これだけなら、Nakamuも多少疑問には思えど確証には至らなかった。
「む、むつきくん！」
「えっ、なに……？」
「一緒にサッカーしない……？ この前、結局できなかったからさ」
「え、いいの！？ やりたいやりたい！」
「じゃあ行こう！ みんな待ってるから！」
前がいつのことを示すのかNakamuは分からなかったが、誘いを断る理由にはならない。Nakamuはノリノリで席を立った。しかしここでも邪魔が入る。
「おいなかむ。今日は6人で遊ぶって約束してただろ」
「あれ？ してたっけそんなの……」
「してたんだよ。最近忘れっぽくなったよな、しっかりしろよ」
「あ……ごめん。えーと、その」
Nakamuが言いにくそうにしていると、向こうが「こっちこそ急にごめんね」と走っていってしまった。
あぁ、またか。
これで何度目だ。してもいない約束を捏ち上げられたのは。
「ねえ、そんな約束してないじゃん。なんでこんなことすんの」
一応大人のNakamuだが、こう何度もされるとさすがにムカついてくる。
だが、そんなNakamuの苛立ちも、シャークんの返答によって一瞬にして萎んでしまうことになる。
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銀(プロフ) - 江華。さん» ありがとうございます〜！ 気長にお待ちいただければ嬉しいです〜 (2023年3月9日 22時) (
レス) id: 321732a1a4 (このIDを非表示/違反報告)
江華。(プロフ) - めっちゃ好きです！WTとMHAのクロスオーバーがあまりないのでとても嬉しいです！此れからも頑張ってください！ (2023年3月8日 20時) (レス) id: e323a33df5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：銀 | 作成日時：2022年12月1日 22時
