8話 ページ9
「そんなの、そのキャバ嬢に直接聞いてみりゃいいんじゃねえか?」
「…え、直接?」
できる所ならそうしたいのもやまやまだけれど、キャバクラとかホストクラブには全く疎いものだし、はてさてどうしたらいいのか…
「どこのキャバクラで働いているのかもわからずに、探せって言うんですか?簡単じゃないですよ?」
「ここら辺の風俗店だったら、歌舞伎町しかねえだろ」
歌舞伎町。
首都東京の中の新宿区にある歓楽街。
夜はネオンが煌めき、客寄せのホストやキャバ嬢が手招く。路地に溢れる酔い客に、風俗店の妖しげな看板は、光り輝いている。
夜の歌舞伎町は喧騒に包まれ、各々の欲望が渦巻く。
私は大学に行くために東京に越してきた。
田舎の上京娘だった私は、たくさんのものに目を光り輝かせ、随分といろんな所を観光したものだ。
しかし、この街だけには寄りついたことがない。
ラブホテル街や、ホスト街と聞くと、自分の中でどうしても悪いイメージが固まってしまっていたのだ。無意識にその場所だけは避けていた。
しかし今回、こうなってしまった以上、足を出向かせなければならない。
「歌舞伎町、ですか…」
「嫌かもしれねえが、そこに行ったらそのキャバ嬢の何らかの手がかりも掴めるかもしれねえ」
「もしかすると…運良く、本人に会えるかもしれない、と?」
「ああ。どうする?さすがに歌舞伎町まではついていけねーんだが…もしもの事を考えると、やっぱり付き添いも必要だよな」
確かに、治安も良くないと聞くし、誰かについてきてもらった方が安心だ。かといって、社内の人をついてこさせる訳にも行かないし…
事情を察してくれて、私と銀時の身の上に興味がない人…
でも、そんな人私の周りにいるのだろうか。
「…あ、あいつならいいんじゃねえかな」
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なまたまご(プロフ) - ワンパンマン大好きさん» とっても嬉しいコメントありがとうございます!この小説を楽しんでもらえて嬉しいです! (2019年7月19日 13時) (レス) id: 4eb1927f69 (このIDを非表示/違反報告)
ワンパンマン大好き - 面白かった!別れようの時なかなか画面をスクロール出来なかった…(なんかドキドキしちゃう) (2019年7月19日 0時) (レス) id: bda1ec34af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なまたまご | 作成日時:2019年6月16日 15時