検索窓
今日:15 hit、昨日:9 hit、合計:80,868 hit

5話 ページ5

朝の満員電車に揺られて30分。
私は自分の会社に着く。
私の務めている会社は大手企業。
大きなビル丸々一個、この会社のものだ。
部署は人事部。
人材育成や、社員のケア、新卒採用。
どこの会社にもある一般的な仕事をこなすところだ。




「…おはようございまーす」




いつものように、社内に顔を出して挨拶をする。
私はいつもより少し低めの声色を出してしまったが、他の人たちは次々といつものように挨拶をしてくる。
良かった。どうやら気づかれていないらしい。
目元も少しはマシになったし。
今日ぐらいはごまかせるかな…
しかし、そのフラグは一瞬にして破壊されることになる。




自分の席についた途端、隣の席の後輩、たまちゃんが話しかけてきたのだ。




「先輩、おはようございます。どうされたんですか?少しお疲れ気味のようですね」



「おはよう…え、そんな風に見える?」



「はい。先輩はいつもハキハキ喋っておられますが、今日は元気がないように見受けられます。何かあったのでしょうか」



「…何もないよ?」




私が若干の笑顔を含ませてそう言うと、たまちゃんは数秒間黙って私を見つめると、…そうですか。と言って自分の資料作成に戻った。
たまちゃんは思ったことは何でも言う、素直な子だ。
加えてとっても美人だ。この子の担当になったとき、少し気後れしたほど。
あまり笑顔を見せないが、しっかり仕事もしてくれるし、覚えるのも早い。
新人教育も全く苦労をしなかった。




しかし思ったことは何でも言う性格なので、私の異変を目ざとく見つけ、質問してくる。
たまに、少し鬱陶しいと思ってしまう。
そんな私の思いとは裏腹に、たまちゃんは淡々と仕事を進めていた。
私もカバンからノートパソコンを取り出し、仕事をすることにした。

6話→←4話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (70 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
77人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 坂田銀時 , 土方十四郎
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

なまたまご(プロフ) - ワンパンマン大好きさん» とっても嬉しいコメントありがとうございます!この小説を楽しんでもらえて嬉しいです! (2019年7月19日 13時) (レス) id: 4eb1927f69 (このIDを非表示/違反報告)
ワンパンマン大好き - 面白かった!別れようの時なかなか画面をスクロール出来なかった…(なんかドキドキしちゃう) (2019年7月19日 0時) (レス) id: bda1ec34af (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:なまたまご | 作成日時:2019年6月16日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。