1話 ページ1
彼氏、坂田銀時の帰宅が最近遅い。
そう気づいたのは数日前。
今までは遅くても10時前には帰ってきていたはずなのに、今は11時半ごろに疲れ切った顔で帰ってくる。
なんでこんな遅いの？と聞いても、残業しててさ…という返事ばかり。
私と彼は、数年前に付き合い始めた。
きっかけは、大学内のサークルが同じだったこと。
コンパで向こうから話しかけられて、同じゲームとか漫画とかの趣味が合い、意気投合した。
そのまま半年くらい経って、向こうから告白をされて、付き合うことになったのだ。
でも、それももう何年も前の話。
私は今年、26歳になる。
アラサーにも突入するお年頃だ。
もうスグ結婚かなあ、と思っていた矢先だった。
彼氏の帰宅が遅い時は、決まって浮気やらなんやらに決まっていると、誰かが言っていた気がする。
いやいや、嘘つくのが下手くそなあの彼氏が、そんなことするはずない、よ…
怖い考えにいきつこうとした時、玄関先でドアが開く音がした。
「ただいま〜」
「お、おかえり！」
私はいつもの様に、玄関まで彼を迎えに行く。
今日も今日とて、彼は疲れ切った顔で靴を脱ぎ、リビングへ向かう。
「今日も、遅かったね」
「…あー、まぁな。テスト前だから、テスト作りしてたら遅くなった」
彼は高校の教師をしている。
彼と出会った最初の頃。
いつも死んだ魚の様な目なのに、自分の夢を語るこの時ばかりは、キラキラとその瞳を輝かせていた。
なんでも、小さい頃に教わった恩師のような教師になりたいのだと。
私が彼に惹かれたのは、そういうギャップのせいでもあるのだ。
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なまたまご(プロフ) - ワンパンマン大好きさん» とっても嬉しいコメントありがとうございます！この小説を楽しんでもらえて嬉しいです！ (2019年7月19日 13時) (
レス) id: 4eb1927f69 (このIDを非表示/違反報告)
ワンパンマン大好き - 面白かった！別れようの時なかなか画面をスクロール出来なかった…(なんかドキドキしちゃう) (2019年7月19日 0時) (レス) id: bda1ec34af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なまたまご | 作成日時：2019年6月16日 15時
