【ハイキュー！！】及川さんの妹は烏野マネです。5！

177話 ページ23

徹side


こんなにキレたの、久々かもしれない。


病因から学校に戻ってきて、少し体を動かしてから練習試合に入ろうとしていた。その前にトイレに行っとこうと廊下を歩いていた時、大声で、誰かを罵っている声がした。それも複数人。
いじめか？
とりあえず向かってみると...



俺の妹が、及川Aがいた。



苦しそうにハァハァと息をしながら、3人から蹴られるのに耐えている。目には、少し涙が溜まっていた。
それを見て、俺の中の何かが爆発した。


人って本当にキレると、冷静になれるんだな。
淡々と、Aをいじめていた女子達3人を問い詰めていく。



この子達は、毎回練習の時に黄色い悲鳴を上げていた子達だ。女の子には優しくしろと、兄から教えられた通りに優しくしていた。いつも女の子には傷つけないようになるべく柔らかい口調で喋るようにしている俺だけど、今だけは我慢できなかった。


だって、挙句の果てにはこれだ。



「じゃ、じゃあ、ほんとにその子が誰かを虐めてたら、徹くんはその時も庇うの？！」



プチンと、また何かが切れた音がした。



徹「俺の妹が、そんなことすると思う？」



自然に声は低くなり、3人は俺の圧力に負けたように押し黙った。俺は、震えて小さくなったAの元に近寄り、全身ビシャビシャになって冷たくなった身体を抱き起こし、おんぶした。


徹「じゃあ、先生にもこのことは報告しとくから」


「え、先生にだけは...！」


俺の言葉に反応して、女子生徒たちはいきなり焦って懇願してきた。鬱陶しい。近寄るな。



徹「...言っとくけど、俺はお前らが男だったらとっくに殴り飛ばしてたよ」



3人は、目を見開いて固まった。
俺はAをおんぶしたまま、保健室へ向かった。
Aの意識は、もう既に無かった。

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