あなたの、サボリ場所。【沖田総悟】

サボリ。4 ページ5

Aside



「ん？おい何見てんでィ、娘」



この人、さっきの真選組の人が探してた人なんじゃ……
私はそう思って、口を開いた。




『あの、さっき黒髪の人が、貴方のことを探してましたよ、…たぶん』


「ああ、大丈夫でさァ。ていうか俺、サボリに来てたんで」



それって、大丈夫じゃないんじゃ…
あの人、すごい怒ってたし。



『そ、そうなんですね…』


「じゃ、ここにいさせてもらいまさァ」



そんなことを言った後、その人は店の中の椅子に腰かけ、メニューを見た。



「きなこ2つで」


『は、はいっ！ありがとうございます！』



注文、してくれるんだな。私は真選組の方にきなこ団子を出すため、厨房に向かう。




きなこ団子を持ってくると、その人はアイマスク的なものをして、眠っていた。


すごい絵柄だなぁ。



『あ、あの真選組の方！きなこ団子持ってきました！』


「……ん、あぁ、」



その人はアイマスクを外す。まだ眠そうだ。



『あはっ、眠っちゃダメですよ？』



その人に、思わず笑ってしまう。
すると、目を見開いて固まってしまった。


あれ？
怒らせるようなこと、しちゃったかな？



「……あ、ああ」



そして、あっという間に団子を食べてしまった。



「お代、ここに置いとくぜィ」

　
『あ、はい！ありがとうございました！』


「あと、俺の名前は沖田総悟でさァ」



その人、いや沖田さんは、名前を言い残して、そのまま店を出ていった。

サボリ。5→←サボリ。3

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す