あなたの、サボリ場所。【沖田総悟】 (ページ37)

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サボリ。36 ページ37

Aside

もうずっと私は、沖田さんのことが好きなんだ。
そんな気持ちを隠すように、私は沖田さんとの会話を必死につなぎとめる。

沖「…？Aさん、顔やっぱ赤くないですかィ？」

『え…？！そ、そそそんなことないですよ！』

沖「いや、熱があるかも知れねぇぜ」

そう言って、沖田さんは手を自分のおでこに当てた。
そうかと思うと、今度は私のおでこに手を伸ばし、当ててきた。

『…！？！？』

私は何が起きているか分からず、ただ真っ赤になって固まっているしかない。
だって。沖田さんの手が私のおでこに……！

沖「…やっぱ少し熱いぜ。休んだ方がよさそうでィ」

『そそそそうでしょうか…！？』

沖「おう。今日は店閉めた方がいいんじゃねェか？」

私はただ真っ赤になって応答するしかない。
思考回路が停止したような状態だ。
けれど、そこではたと気づく。
沖田さんの気づかいはすごく嬉しいけれど、これの熱は、恥ずかしくて起こっているようなものなのだ。

『…あ、やっぱ大丈夫です。こう見えても、私体丈夫なので！』

沖「…そうかィ。無理しすぎんなよ。んじゃ、俺はそろそろ見回りに戻るんで」

見回りの途中だったんですか…という言葉を押しとどめて、仕事に戻って行く彼を『そうですか、では！』と少し寂しくなる気持ちをとどめて送った。顔は、まだ熱い。心臓がバクバクいう。これが好きという気持ちなのなら、私はすごく幸せ者だな。

こんなに優しくしてくれる人に出会えるなんて。