あなたの、サボリ場所。【沖田総悟】

サボリ。29 ページ30

Aside



勝手に開いた口から自然に出た言葉。
それに沖田さんは下を向いていた顔を上げ、目を見開いて、こちらを見つめ続ける。



沖「どういうことですかィ？だ、だって旦那と付き合ってるって…言ってたじゃないですかィ」



いつもポーカーフェイスを身に付けている沖田さんが珍しく動揺している。
ちょっと、面白いかも。



『えっと…簡潔にまとめると、銀さんには恋人のフリをしてもらっていました』



沖田さんの「は？」と自然に口から出たような声は、かすれていたようにも聞こえた。
信じられない、という顔をしている。



『私、ストーカーされてて…たぶん今日襲ってきた人だと思うんですけど…なので銀さんが追い払うために恋人のフリをしていました』



沖「じゃ、じゃあ、旦那とは付き合ってないってことですかィ」


『はい、さっきから言ってるじゃないですか』


どうやら本当に沖田さんは動揺しているようで、まだこの事実に頭が追い付いていないみたいだ。



沖「俺は騙されてたのか…。旦那のやろーめ…」



ギリギリと歯ぎしりをしながら、呪うような勢いで沖田さんは怒っているように見える。

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