サボリ。12 ページ13
Aside
『…え』
沖田さんは、ゆっくり手を私の頭の上に乗せた。
そうっと、大事なものを触るように。
『おき、たさん…!?』
私はどうしていいか分からなくて、顔を下に向ける。
沖田さんは手を乗せたままだ。
そして、私の頭を撫ではじめた。
『あ、あの…。どうしたんですか?』
沖「ん、詫びだよ」
意味が分かりませんよ。何を詫びられているのか、見当もつかないし。
でも、沖田さんはそのまま私の頭を撫で続ける。
『あの、さっきのことなら別に気にしてませんし、いいですよ』
沖「いいから黙ってやられてろ」
私が沖田さんの手を払おうとすると、沖田さんはその手をもう片方の手で押さえてくる。
彼はサボっているとはいえ、真選組だ。やはり男の人ということもあるし、手で押さえつけてくるともう抜け出せない。
『……』
沖「……」
抜け出すのをあきらめて下を向いていると、顔が熱くなっていくのが分かる。
男の人に頭を撫でられた経験はお父さんしかない私は、黙ってやられているしかない。
…私、今、顔赤くなってるのかな。
きっとそうなんだろうな。
沖「さて、そろそろ行かないと土方さんに怒られるしまうんで、もう行きやすかィ」
沖田さんはそう言ってやっと私の頭から手を離した。
『や、やっと放しましたか、沖田さん』
私が顔を上げると、沖田さんはニヤリと笑った。
沖「顔が赤くなってますぜ、Aさん」
あっ。
わ、忘れてた。
すると、沖田さんは即座に携帯でシャッター音を鳴らす。
『ちょ、ちょっと、やめてくださいよ、沖田さん?!』
沖「へへっ、面白いものが撮れたぜィ。」
『消してください!』
彼は真っ黒すぎるドSです。
143人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なまたまご(プロフ) - 元坂みどりさん» 教えてくれてありがとうございます! (2018年9月11日 17時) (レス) id: d8d10bb85c (このIDを非表示/違反報告)
なまたまご(プロフ) - 餅さん» 全て直させて頂きました!間違っててごめんなさい…! (2018年9月11日 17時) (レス) id: d8d10bb85c (このIDを非表示/違反報告)
餅 - 元坂みどりさん» saidでもなくsideですよ! (2018年9月11日 1時) (レス) id: 9ad2ddaa38 (このIDを非表示/違反報告)
元坂みどり(プロフ) - sadeじゃなくてsaid (2018年9月10日 18時) (レス) id: 9307f7e2d0 (このIDを非表示/違反報告)
なまたまご(プロフ) - ありがとうございます!更新ちょっとでも増やせるように頑張ります! (2018年8月9日 9時) (レス) id: ca30a67409 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:なまたまご | 作成日時:2018年4月5日 8時