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其の拾壱 ページ14

『……太宰先輩は黙ってれば文句無しの美男なんですけどねぇ。』


「ふふ、有難う。」


『褒めてませんよ。』



Aはそう云いながら箱から降り、中島を見つめ一息つく。太宰はAの持つ鎖を見て、顎に手を添えながら云う。



「Aちゃんって鎖の戦い方も嗜んでたんだねぇ。」


『まあ、私の異能はいろんな武器使うんで。あの人にも扱かれましたね。』


「前よりも体力はついたかな?」


『いえ、以前と全く変わりませんね。』


「そりゃあ残念だね。」



Aは思う。私が居なくてもこの人、一人で片付いてたのでは、と。太宰の性格や性質も変わってないようだし能力は衰えていないのだろう。



「さ、後は国木田君達が来るのを待つだけだね。」


『……先輩が武装探偵社で働いているとは思いませんでした。』


「まあ……前職とはガラリと雰囲気が変わってるしね。」


『彼との約束、ですか?』


「君には私が転職した理由教えたんだっけね。」


『良かったですね、彼との約束が守れて彼も報われるでしょうか。』


「……本当に君は変わらないね。悪い意味で。」


『先輩も変わらずで嬉しいです。』



二人とも笑顔だが奥底では苛々に近い感情が渦巻いているだろう。どうも″彼″が関わると二人の間には普段よりピリッとした雰囲気が漂う。



___________相変わらず性格悪いなぁ



二人の考えていることが一致した瞬間だった。



「おい、太宰!」


「ああ、遅かったね。虎は捕まえたよ。」



国木田の登場で一気に二人のピリピリした雰囲気が解ける。太宰は国木田に告げながら中島を指差す。



「その小僧……じゃあそいつが。」


「うん、虎の能力者だ。変身している間の記憶がなかったんだね。」


「全く_____次から事前に説明しろ、肝が冷えたぞ。」



国木田はそう云いながら太宰に茶屋で渡された紙を見せる。内容は〈十五番街の西倉庫に虎が出る。逃げられぬよう周囲を固めろ〉



「おかげで非番の奴らまで駆り出す始末だ。皆に酒でも奢れ。」



国木田の声を合図に数名が現れる。

其の拾弐→←其の拾



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もちこて(プロフ) - にのさん» 続編は下書き中だったのでパスワード認証にしていました。説明不足でスミマセン!全体公開にしたので読めると思います。お褒めの言葉有難うございます(^^) (2016年12月21日 10時) (レス) id: e2caf94fae (このIDを非表示/違反報告)
にの(プロフ) - 初めまして!!いつも楽しく読ませていただいています。続編のパスワード認証なのですが、パスワードを教えていただけないでしょうか? 続きが気になります!! (2016年12月20日 23時) (レス) id: 46f96eed18 (このIDを非表示/違反報告)
もちこて(プロフ) - ももタ郎。さん» ありがとうございます!私が書く中也さんはいつもこうなってしまう(笑)更新頑張ります(^^) (2016年12月17日 11時) (レス) id: e2caf94fae (このIDを非表示/違反報告)
ももタ郎。(プロフ) - 読みやすくてすごく面白かったです!中也さんがかなり苦労人( ´ ▽ ` )続き楽しみに更新待ってます(`・ω・´)応援してます! (2016年12月17日 8時) (レス) id: 25ccc3b433 (このIDを非表示/違反報告)
もちこて(プロフ) - もこさん» ありがとうございます!面白いと言われると嬉しいです。更新早く出来るよう頑張ります(^^) (2016年12月14日 21時) (レス) id: e2caf94fae (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もちこて | 作成日時:2016年8月8日 13時

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