2リドルside ページ22
「あれ？」
いつも通りじゃないことが起こった
居ないのだ
唯一僕自身が会いに行く人物が今日は居ない
こんなことも何度かはあったがなぜか今日はザワリと胸が揺れた
しばらく待ってもAは来ない
冷えてきた体を摩りながら僕は待ったがAは来なかった
「…」
帰ろうと言いたくない居場所に向かって歩く僕はAを思う
いつも心のどこかで思っていたが考えないようにはしていた
でも…突然現れたAはいつか突然いなくなるかもしれない
Aはそんな空気を纏っている気がした
そんなことを考えていたら帰りたくないところに帰ってきた…
「はぁ…」
すでに食事を終えているだろう彼らと冷めた食事が部屋の前に捨てるように置かれているかと思うとため息しか出ない
扉を開けて暖かくもない家に入る
『おかえり。リドル』
「…」
初めてかと思う言葉に僕は一瞬息が止まるが
『おや？帰ってきた時に言う言葉はなんだったかな？』
「……」
顔を上げるといつか見たドレスを着たA
「…ここで何してるの？」
『私の用事はすでに終わったよ』
「？？」
僕はAのまた答えになっていない返事に首を傾げる
「奥様…これで全部です…」
『あら、ありがとう。ではお約束通りに…』
Aはそう言うと女に袋を渡す
おそらくそこには金が入ってるのだろう
「あ…ありがとうございます」
『いえ、ではこれで失礼します』
Aはそう言うと女が持ってきたトランクを持つと僕の隣を通りすぎる
一体何をしにきたのだろうと考える僕にAは信じられない言葉をかけた
『何してるんだい？リドル』
「は？」
『行くよ』
「どこに？」
『私の家だよ。君は今日から私の家の子だ』
「は？？」
『先生と話はついているよ。さぁ、挨拶をして』
訳の分からない僕は思わずあの女の顔を見ると女は目を逸らした
『リドル、挨拶』
「え、あ…お世話になりました？」
僕の言葉に女は返事をすることはなかった
『さぁ、行こう』
「あ、はい」
混乱してそんな返事をしてしまったがAはいつもの様にはははと笑い僕の手を取って扉をくぐった
孤児院を出たAはお腹空いてないかとか荷物を買い足さないととか何か色々話していた気がするけど僕の頭は結局最後まで働くことがなかった
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兎凪(プロフ) - 更新頑張って〜❤️応援してます❤️ (2021年10月5日 15時) (
レス) @page49 id: b4c6408c6f (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - 続き気になります。更新頑張って下さい。 (2020年11月22日 0時) (レス) id: 26f37e78f0 (このIDを非表示/違反報告)
たたた - お話とっても面白いです！！！けど名前変換がほぼ機能してません！！！ (2020年11月20日 0時) (レス) id: 6bf73bd8a0 (このIDを非表示/違反報告)
由利香(プロフ) - 面白いです！更新頑張ってくださいね！ (2020年11月7日 12時) (レス) id: 4865437acd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅澪 | 作成日時：2020年11月2日 1時
