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ある高級ホテルの一室。
私は今日も�犹纏��瓩鬚海覆后�
「この仕事を達成すれば、権力も地位も、財産だって手に入れることができるんだ。」
「…すごいですね」
「だからね、後は君が私のモノになってくれれば、全てが完璧なんだが。A、僕と一緒になる気は無いか？」
首領からの命令で、数月前から関係を築いてきた対象の男。
彼の記憶を塗り替えて計画を壊せば任務完了なのだけれど、
よく知りもしないし好きでもない人に縋るのはやっぱり苦痛だ。
何人掛けかも分からないほどに大きいソファなのに、
すぐ傍に座る男は、私と目を合わせるなり息を荒くなっていく。
………気持ちが悪い。
だめだ、ちゃんとやらなきゃ。
記憶を塗り替えさえすれば終わる、少しの我慢だから。
「A、君の全てが欲しいんだ。愛しているよ」
「◯◯さん、私もです」
そう答えると、彼は私の腿に手を置くなり、いやらしい手つきで摩ってくる。
……………………異能力 マリオネット
彼の計画を消すように、全く違う情報を彼の中に流していく。
……大丈夫、相手は何も気づいていない。
彼は顔を近づけるなり、私を求めるように唇を合わせてきた。
逃がさないように、私は彼の首に手を回す。
疾く終わらせたいのだけど、
今回の計画は少し厄介で長丁場になってしまいそう。
「はあッ…A、もう我慢できないよ…」
「……！ま…待って、◯◯さッ…ん」
彼はソファへ押し倒し、私の体を貪るように這いつくばる。
彼の理性はとっくに崩れていて、
仮にも男性には力及ばす、私はされるがままだった。
「やめ…ッ、やめてッ、ヤダ！」
「嫌？気持ちがいいのは判ってるんだよ！その顔も可愛いね、唆るよ…」
なるべく何も考えないように目を瞑る。
それでも伝わる彼のモノが私の中を出入りする感覚が、
私の体を撫でる手つきも、滴る汗も、
私の名前を呼ぶ声も、愛でる言葉も、
全てが気持ちが悪くて吐き気がする。
嫌だ……嫌だ……苦しい……
………消えたい……死にたい……ッ！！
「………ちゃん……Aちゃん！……」
………パッと目を開けると、
其処は見慣れた天井で、
さっきまでいた筈の男はおらず、
私を見つめる太宰さんの姿があった。
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作者名：ぬん | 作成日時：2023年10月1日 0時
