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「それは太宰も中々に過保護よのう」
太宰さんの報告書を提出しに行った序でに、
紅葉さんの執務室へ寄り道をした。
ソファの向かい合わせに座り紅茶を頂きながら、
先程の太宰さんの話を聞いて貰っていた。
紅葉さんはいつも私のことを気にかけてくれていて、お姉さん的存在だ。
「ですよね？これでも私もマフィアの一員なのに、舐めて貰っちゃあ困ります」
「まあ、太宰が過保護になる気も分からなくも無いがのう」
私は小さい頃からサクと二人きりで生きてきた事もあり、
�爐發靴發琉戮豊瓩閥気┨�まれた武術はサク譲りだ。
「A、彼奴はテキトーな奴だが、こういう勘ってのは糞みてぇに中んだ。」
「中也、いつ来たのかえ？」
「つい今です、姐さん。」
いつから聞いてたのか、
中也さんが私の横にドスっと腰掛ける。
「えー……太宰さんの女性関係に巻き込まれたくなんか無いのに、」
「まぁ、大人しく今日は俺と帰んぞ。もう終わりだろ？」
「終わりだけど、太宰さんに帰るって言わなきゃ」
「太宰の野郎なら出て行ってたぜ」
「彼奴も忙しいのう」
「そうなんだ…つい先程戻ってきてたのに。」
「おや、寂しいのかえ？Aよ」
「もう…そんなんじゃ無いです、紅葉さん！」
紅葉さんの部屋を後にし、
中也さんに連れられ、家に送って貰っていた。
「車にまで乗せて貰って、ありがとうね」
「気にすんな、偶には俺にも時間貰わねえとな」
「時間？何のこと？」
「い…否、何でもねえよ。…其の、太宰とは如何、なんだよ」
「如何って…良くしてもらってるよ？」
「そうか…其の……何もされてない、か？」
「…何、中也さん。今日は何だかごもごもしてるけど、如何かしたの？」
「な、何でもねーよ！」
普段と違って様子が可笑しい中也さんを気にしていると、
いるの間にか家の前に着いていた。
「じ、じゃあ、またな。家入るまで見てっから、疾く入れよ。」
「えーいいよ、中也さんも中々の過保護なのね」
「いいから疾く行け」
態々、車から降りてまで見送ろうとする中也さんにそう述べると、人差し指でピンっと弾かれた。
「ありがとうね、中也さん。おやすみなさい。」
「おう、またな。おやすみ。」
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作者名：ぬん | 作成日時：2023年10月1日 0時
