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(玉森 side)
その写真には、俺が写ってて
桜に手を伸ばしてたり
思いっきり笑ってたり
こんな写真........撮ったっけ?
それにこの景色どっかで──────
.
宮「玉、覚えてない?」
玉「..........は?」
宮「この写真も、この景色も忘れた?」
玉「っ、宮田?急に何言って─────」
宮「急じゃない。」
"急なんかじゃないんだ........"
そう呟いた宮田の目には涙が滲んでいて
それから、ごめん。と繰り返した。
.
玉「宮田?お前どうしたんだよ、
なんか悩んでんの?なんかあった?」
宮「っ、玉、ごめん。」
玉「っ.......だから、
お前が俺に謝るようなことなんかしてねぇだろ」
宮「..........したんだ。」
宮田の瞳に、俺が映って
.
宮「玉から大事なものを俺は奪った。
そのせいで、玉の大事な人を傷つけた。
..........っ、3年半、心を泣かせて、
頼む。玉、思い出してっ、
あんなにも愛してた人を忘れないで....
玉の"only one"は、誰への想いを歌った?」
.
only one..............?
.
愛していた人?
この写真の桜は、見覚えがある。
俺を呼ぶ声と笑顔と
...........何かが、欠けている。
ずっと抱えてた空白が埋められなくて
俺は大切なことを──────忘れてる?
.
.
『........裕太、大好きっ、』
携帯が音をたてて、震えだした。
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作者名:そら | 作成日時:2016年7月28日 19時