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私が座ってる横に、
ゆっくりと腰を下ろして
泣き止むまで
何も言わずにいてくれる宮っち。
.
宮『俺の玉がAちゃんにとられた〜』
玉『何言ってんだ、お前。』
『ふふ。ごめんね、とっちゃった(笑)』
玉『......いや、
最初から宮田のもんじゃないからね?』
宮『玉ぁ〜〜〜』
.
よく、3人で車に乗ったりご飯食べたり
宮っちとは本当に仲も良くて
裕太となんかあっても
うまく宥めてくれたり、
太ちゃんとは違う意味で
本当に裕太とも私とも友達として
私たちの傍にいてくれた宮っち。
.
.
「っ、私、今、最低なこと考えて、」
宮「........」
「わ、忘れられるより
忘れる側になりたかった、って.....
裕太との思い出を、いっそ────っ、」
忘れられたら楽になるんじゃないかって
言葉にならない心の叫びが
涙に変わる。
この3年半で、初めて.........泣いた。
.
.
宮「最低なんかじゃないよ」
穏やかな声が、心に染み渡る。
なんて、
優しくてあったかい人なんだろう
宮「あの時、一番に辛かったのは
Aちゃんだったのに
君は俺の罪悪感すら溶かしてくれた。」
「...........」
宮「この3年半、ガヤさんの前ですら
一度も泣かないで笑って.......」
"Aちゃんの優しさと強さに
俺も、メンバーも、
......玉も、支えられてたんだよ"
.
宮「だから、今度は─────俺達の番。」
宮っちの言葉に、顔を上げると
綺麗な月が.........夜空を照らしてた。
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作者名:そら | 作成日時:2016年7月28日 19時