ヒカリノサキ。 (ページ32)

今日:2 hit、昨日:30 hit、合計:1,034,081 hit

＊32 ページ32

こんな状態で話なんて

それに皆待ってるのに...

玉「こっち見て」

「...じゃあ、離れて下さい」

玉「無理。だって

離れたら外から見えんじゃん」

「...」

ズルい。

私が一番気にしてること

マネージャーだもん。

それ言われちゃったら

何も言えなくなる。

玉「ふっ、観念した？」

「...」

玉「...この至近距離で無視とか

ほんと、いい度胸だよね」

　

"もうラチ空かねぇじゃん"

って、拗ねたような声がして

頬に大きな手が

言葉とは違って優しく触れる。

「っ、//」

玉「......この前、さ...」

「......あ、」

玉森さんが話始めた時、

駐車場内に鳴り響く着信音。

玉「......、」

「も、皆待ってますよ...」

切れた着信音

そして、また鳴り響く携帯。

ポケットに入ってる

スマホを取り出せば

"藤ヶ谷さん"、の文字。

「え？あ、...っ、」

玉「好きなの？」

「ちょ、返して...」

玉「答えてよ。

......ガヤのこと、好きなの？」

携帯、玉森さんにとられちゃって

「......、

玉森さんには関係ないです」

あんまり真っ直ぐに

見つめてくるから、

目を逸らせるしかなくて。

なんで、そんなこと聞くの？

玉森さんにとって

そんなこと

どうでもいいことなのに。

玉「.......生意気、」

「っ、ん.....」

両手を塞がれて、

壁に押し付けられる。

マフラーで隠れた首もとに

彼の顔が埋まって、

「いっ、.....」

チリ、っと痛んだソコに

彼の舌がなぞって

身体から力が抜ける。

.

今度は違う着信音。

玉森さんの携帯が鳴って、

玉「ん。あーー、ごめん

今向かってるから...え？

俺もビールでいいわ、

Aは────、ウーロン？」

目配せして、ん？って

だから頷いたら

話を進める玉森さん。

玉森さんの香りが

自分に移ったみたいに

玉森さんを強く感じて、

「...//」

顔が火照って、仕方なかった。