ヒカリノサキ。 (ページ14)

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楽屋に入ると、

相変わらず賑やかで。

「......あれ、藤ヶ谷さん

ってもう帰られました？」

一通り楽屋を見渡したけど

藤ヶ谷さんが見当たらなくて

近くにいた

横尾さんに聞いてみた。

横「ん？太輔？

まだ帰ってないんじゃない？

荷物置いてあるし...」

「あ。ほんとですね」

横「うん。なんかあった？

スケジュール変わったとか？」

横尾さんからの質問に

答えようとしたら、

後ろからピアスに触れられて。

「っ、？！」

玉「.....珍しく

髪アップしてると思ったら、

見たことないやつじゃん。」

玉森さんがパールをつついて

ゆらゆら揺らしながら

耳元で話すから、

冷静でなんかいられなくて。

「...//さっき、いただいたので..」

玉「......ふーーん。

誰に？もしかしてガヤ？」

「え？.....えっと、」

直接、藤ヶ谷さんから

貰った訳じゃないけど

松本さん達に挨拶して

こっちに向かおうとした時

すぐに呼び止められて───

.

松『A、ちょっとこっち。』

『へ？あ、はい...』

松『せっかくだし、

髪アップにしようよ

俺やってあげるからさ...ね？』

松本さんの器用な手が

私の髪を緩く縛ってくれて

『ありがとうございます』

櫻『お。いいじゃん

やっぱ似合ってんねー

さすが藤ヶ谷チョイスだね』

松『....あ。こら、翔さん』

『藤ヶ谷さんチョイス...？』

櫻井さんが

"聞かなかったことにして"って。

だからなんとも言えないけど...

.

玉「........何赤くなってんだよ、」

「え？」

玉「っ、お前さ───」

藤「お疲れー」

玉森さんが何か呟いたの

上手く聞き取れなくて、

聞き返したんだけど

藤ヶ谷さんの声で

玉森さんの言葉が消えちゃった。