検索窓
今日:23 hit、昨日:2 hit、合計:258,849 hit

*107 ページ17

拓「.......嬉し泣き、


だったらいいのにな(笑)」









拓巳の指が、


そっと私の涙をすくって




初めて自分が


泣いてることに気がついた。









「......っ、」




拓「困らせるの、わかってた


........ごめんな。

わかってて、言ったんだ」









違う。違うよ拓巳


拓巳は悪くない、







悪いのは


向き合おうとしなかった




逃げてきた、私なの。









.









拓「.......Aのその顔、

すごく綺麗だね。


俺じゃそんな顔はさせられないよ」




「.....、」









こんなぐしゃぐしゃな顔、


綺麗な訳ないよ。




首を横に振れば


拓巳が私から手を放す。









拓「........行っていいよ、」


「.......っ、ふ、」




拓「この前Aが熱出した日

迎えに行ったのは、俺じゃない。」


「.....え、」




拓「"ユウタさん"、

Aがよく寝てる時に

口にしてた名前だよ。


.......知らないフリ、

気づかないフリしてた。」









拓巳は、気付いてた?




私が蓋をしてた気持ちに


見ないフリしてた想いに









こんなにも、優しい人を




私は傷つける。









本気で向き合ってくれたのに


何も返せないんだ、









「....っ、拓巳、ごめ───」


拓「謝んないで......、さよなら。」









ちっちゃい声で拓巳が




ちゃんと幸せになって、って









.









「........ありがと、さよなら」









自分の気持ちに、素直になるの。

*108→←*106



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (517 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1830人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:そら | 作成日時:2015年11月26日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。