転生したら水銀の呪霊だったんだが

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「すまない。私のミスだ。敵側にとっての黒井さんの価値を見誤っていた」

夏油が頭を下げる

「そうか？ミスって程のミスでもねーだろ」

「相手は人質交換に出るだろうね。黒井さんを返す代わりに理子ちゃんよこせみたいな。まあでも交渉の主導権はこっちにあるわけだから相手と交渉の場を設ければあとは五条たちでどうとでもなるからね。理子ちゃんは今から高専に連れていく。影武者は私やるし」

「あぁ、それがいいな」

私の言葉に五条が賛同した

まぁ、そもそもあなたが言っていた言葉だからね

とっちゃってごめん

「ま、待て！」

私の言葉を理子ちゃんが止めた

「取り引きには妾も行くぞ！！まだお前らは信用できん！！」

「あぁ？」

それを五条が睨みつける

「このガキ、この期に及んでまだ―」

「助けられたとしても！！同化までに黒井が帰ってこなかったら？まだお別れも言ってないのに……！？」

理子ちゃんがスカートをギュゥゥと握る

五条も少し気が変わったようだ

「……その内拉致犯から連絡がくる。もしアッチの頭が予想より回って、天内を連れていくことで黒井さんの生存率が下がるようならやっぱりオマエは置いていく」

「わかって。それでいい」

私が思わず気圧されるほど、理子ちゃんの目は本気だ

「天花もいいな？」

「うん。いいよ」

私が頷くと、五条は再び理子ちゃんに向き直る

「逆に言えば、途中でビビッて帰りたくなってもシカトするからな。覚悟しとけ」

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