夏祭り【番外編】 ページ34
・
「ふー、食べた食べた」
私は膨れたお腹をさすりつつ、呟いた
「ほんと、よくあんなに食べたね」
硝子が少し呆れたように言う
私たちの傍らには大量のパックなどのゴミがあった
「だって、全部美味しそうだったんだもん……」
私は口を尖らせらせる
そこで、ふと時計を見ると、時刻は9時を指していた
「あっ、硝子！ガラケー貸してくれない？」
「ん、いいよ」
私は硝子からガラケーを受け取り、夏油に電話をかける
夏油は、1コールで出た
「もしもし」
「あ、夏油、今から神社の境内に来て！」
私は手短に要件を伝えると、硝子と境内へ向かった
境内に着くと夏油が待っていた
「なかなか楽しんだみたいだね」
夏油と五条の手には射的等で取ったのかぬいぐるみ等の景品が沢山がある
「悟が案外射的上手くてね」
夏油が苦笑する
「俺にかかれば1発だわ」
五条は自慢げに胸を張った
「射的屋の人が可哀想……」
取った景品の量を見るにほとんど取っているだろう
「ところで、天花、どうして急に呼んだんだい？」
本題だ
「ちょっと着いてきて！」
私たちは山を登った
しばらくすると、ひらけた場所に出る
硝子のガラケーで時刻は9時28分だった
「もう少し……」
9時30分になった
ヒュ〜ルルルルル
ドーン！
空に大きな打ち上げ花火が打ち上がった
「わあ〜綺麗！」
ここは花火を見るには絶好の場所
見つけた時に絶対に花火をここで見ようと思っていたのだ
私たちは花火に魅入っていた
菊、牡丹、ハート型やニコちゃんマーク型の花火もある
硝子がガラケーで写真を撮っている
空を様々な花火が彩りそして消えてゆく
ヒュ〜ルルルルル ドーン！
ヒュ〜ルルルルル ドーン！
そうして時は過ぎ、ラストの花火となった
ラストはそれまででいちばん大きな花火が打ち上がった
ヒュ〜ルルルルルルルルルル……ドーン！
少し高く空に飛んだ花火はひときわ大きな音を立て花開いた。金色の光が空一面に広がる
「凄い」
硝子が思わず呟いているのを聞いて、その通りだと思った
・
帰り道、私たちは興奮しながら帰った
「あの花火凄かったね！」
「ああ、そうだね。あんなに近くで花火を見たのは初めてかもしれない」
「五条も良かったんじゃない？」
「……ああ」
「やっぱり！」
青い高校生たちの幸せな思い出の1ページ
天花はまだ知らなかった
自分に死の足音が近づいていることを
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リリス(プロフ) - マハマさん» そんなにお褒めいただきありがとうございます( *´꒳`* ) (4月14日 0時) (
レス) id: 5acd75e888 (このIDを非表示/違反報告)
マハマ - この作品は神！！今までで1番続きが気になる作品でした！！ (2月3日 22時) (レス) @page29 id: 9cd9fca0aa (このIDを非表示/違反報告)
リリス(プロフ) - 初心者です！さん» ありがとうございます。更新頑張ります！ (12月29日 11時) (レス) id: 5acd75e888 (このIDを非表示/違反報告)
初心者です！ - 更新頑張ってください！めっちゃ面白いです！ (12月29日 10時) (レス) @page18 id: 4136f150ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リリス | 作成日時：2023年12月19日 6時
