20 ページ20
だが、ゴゴゴという音に飲み込まれ、聞き取れなかった。
「へ?」
俺が聞き返そうとすると、耕作は上を向いて「危ない!」と叫んだ。俺も恐る恐る上を見ると、今にも崩れそうに亀裂が入っていた。
逃げなければいけないのはわかってる。
でも、足がすくんで動かない。震える手を床につき、立ち上がろうとした瞬間。
ミシミシ、という音がした。
あぁ、しぬんだ。と呑気に考えていたら、崩れ落ちてきた。
目をギュッとつむってこれからくる痛みに構えたが、横から押され、想像と違う軽い痛みしか来なかった。
俺はまた、恐る恐る目を開けた。
そこには、血だらけの耕作がいた。
震える手で耕作に触れる。
「こ、さく…?」
意識がないのは明らかだった。
シーバーを手にとるが、押された衝撃で壊れている。
俺が戸惑っている間にも、耕作は生死さ迷っている。
スマホも、バキバキに割れて使えそうにない。
俺は、一人で治療を始めた。
159人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
美鈴(プロフ) - おうかさん» ちょいと返信遅れましたが、ありがとうございます!頑張りますねー^^ (2018年8月8日 11時) (レス) id: 1a688288fb (このIDを非表示/違反報告)
おうか - すごい面白いです!更新頑張って下さい! (2018年8月7日 16時) (レス) id: 819a1f4d7e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みすず | 作成日時:2018年6月24日 21時