秘密の部屋-What Should I Do? (ページ25)

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取り憑かれたようなジニーが、ハリーの荷物を荒らし始めた。
目が血走っている。今はトム・リドルの支配下にはないはずなのに。
これが愛の力というやつだろうか。私はため息をついた。

散々部屋をひっくり返した後、彼女は日記を引っ掴んで出て行った。

私も慌てて部屋を出る。すぐにネビルが来てしまうはずだ。
ジニーが女子寮の方に向かうのを確認した私は、誰にも見られないまま男子寮の階段を降りた。
大丈夫、談話室にいる生徒はこちらを見ていない。

ところが、階段を降りきろうとしたそのとき、ネビル・ロングボトムと目が合った。彼はこちらに歩いてくる。

堂々としていれば大丈夫、そう自分に言い聞かせて、最後の一段を降りた。

少し前に医務室から戻ってきていたハーマイオニーが本を読んでいるのを横目に、私は談話室を出た。
ちょうどハリーとすれ違った。

談話室を出たはいいけれど、特に行くところはなかった。
教授のところにでも行こうか。ふとそう思って地下へと足を向ける。

私が歩き出した途端、後ろからばたばたと走ってくる音がした。何故だかその音は私に向かっているような気がして、私は振り返った。

「A！日記だ。君が盗んだんだ。返せよ」

そこには、息荒く憤ったハリーが立っていた。

「ネビルが君を見たって言ってた。君は継承者だから、僕が日記と会話するのが邪魔なんだ」

そう怒鳴りながら、ハリーは私に掴み掛かろうとする。私が女だからか実際にはそうできないようだけど、私は彼の勢いに押された。

「返せ！君のせいでマグル出身が襲われてるんだ。ハーマイオニーが君に殺されるかもしれないんだ！」

私は耳を塞いだ。何も言えなかった。

「逃げるな！お前は人殺しになるんだ！お前はヴォルデモートと同じだ！！」

強く耳に押し当てた両手の間から、ハリーの叫びが私を刺した。
今は何も言えない。私がハリーたちの味方になれるかも分からない。
だけど、私のしていることはきっと、未来のハリーのためになるはずなのに__________

私とハリーとの間に、黒い人影が見えた。
スネイプ教授だ。

「廊下での騒音。グリフィンドール十点減点」

ハ「スネイプ教授、あなたには関係のないことです」

庇いに入ったような形になるスネイプ教授に、ハリーはあからさまに敵意を向けた。

ス「我輩は教師だ。何が私に関係あるかは自分で決める」

教授は冷たく言ってのけた。