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『そんなんじゃないです』
私は呟いた。近頃の私と教授の関係は、本当によく分からない。
あの冷たい孤高の人と、週に一度授業以外の時間に二人きりになる。それだけでも脳の理解が追いつかないのに、私を嫌悪する目をしていないスネイプ教授を見ると、なんだか不思議な気持ちになった。
彼は怒りと嫌悪以外の感情を、リリーの元に置いてきてしまった人だと思っていた。
そんな意外な人間味、私が知らなくていい。
『ヴォルデモート卿との繋がりを断つことはできるんでしょうか。それとも、私が死ぬしかありませんか』
「A、急にそんな話を始めて老人を驚かせんでくれ」
ダンブルドア校長は顔の前で手を振った。どうやら本当に驚いたみたいだ。
校長は考え込む。そして、一つの答えをくれた。
「そればかりは、トム・リドル本人のみぞ知る、といったところかもしれんの......」
この言葉は大きな後押しだった。
私は立ち上がった。
『わかりました。ありがとうございます』
「A、決して無茶をするでないぞ。君は守られるべき存在じゃ」
『ええ』
ダンブルドアの念押しを受け流し、私は教室を出た。
皆が「秘密の部屋」に興味を持ち始めた。コリンが襲われ、ハリーたちは、スリザリンの継承者がドラコなのではないかと疑っているようだった。
ドラコを尋問するためのポリジュース薬の準備は、着々と進んでいた。
グ「いったい誰が教えるのかしら？」
生徒のざわつきの中で、ハーマイオニーが声を張り上げた。
ハ「誰だっていいよ。あいつでなければ.........」
ハリーがそう言うと同時に、舞台にギルデロイ・ロックハートが登場した。そう、今日は決闘クラブの日だ。
「模範演技の助手、スネイプ先生をご紹介しましょう」
ロックハートは安い笑顔を振りまいていた。教授は......うん、渋くていいじゃないか。
お互いに礼をする。
「それでは、一......二......三......」
紅の閃光が走って、ロックハートが吹っ飛んだ。私は、スリザリン生に混ざって小さく歓声を上げた。
それを目ざとく見ていたらしいハーマイオニーは、私をじっと見ていた。
『ごめんごめん、ロックハートを応援しようか』
グ「そうじゃないわ」
『え？』
グ「なんでもない......お幸せにね」
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作者名：コーデリア | 作成日時：2021年12月26日 22時
