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──────茜色に染められた放課後の廊下を私は1人歩く




そして、“3-5”と書かれている教室の前に立ち


コンコンと軽くノックする




中から何も返事はしないがきっともう居るんだろう


そう思い私は建て付けの悪い扉をガラガラと開ける




教室は廊下と同じように茜色に染められていた




幻想的な教室の一番後ろの窓側の席に1人



男の人が座っている




夕日に照りつけられているその姿はあまりにも絵になっていて見惚れてしまった




そんな私に気付いたのか、その人は私の方に身体を向けて




「藤井、遅い。10分遅刻。」

と言った。




「す、すみません、“太宰先生”」




太宰先生は向かい合わせた机の上を赤ペンでトントンと叩き「まぁいい、座りなさい」と言った



そして私は素直に座る




「補習の事凄い嫌がってるけど素直に言うこと聞いてて割と従順で子犬みたいだよね」

「人を犬扱いしないでください!!」
「ごめんごめん」


そう、私は学年1の馬鹿なので補習をしなくてはいけない...



あ、因みに一番苦手なのは数学


数学ってなんなの!?エイリアンが解く問題なの!?
全く理解不能だよ!?!?何あの数字と良く分からん記号の羅列!!!!
本当になんなのあれ


「はーいはい、余計な事考えてないでさっさとやる」
「は、はい...」



どうやら顔に出てたらしく考えてた事がバレてたらしい...。



太宰先生は「はいじゃあこれね。」と言って問題集を渡してきた。ドサッと。



「え...あの、先生」

「なに?」


「いやなに?っていうか、これ今日の分デスカ?」

「そうだけど?」



いや“そうだけど?”って...!!

普通にこれ無理があるでしょう!?

30枚くらいあるよ!?

しかも表裏ありの地獄プリント



そして最大の問題、全て数学っていうね...


「はい、また余計な事考えてる。さっさとやるの。



あ、そうだ。じゃあさ...」



先生が何か思い付いたらしくニヤリと笑う

「な、何でしょうか...」



嫌な予感しかしない



「私の目を見て話してくれたら好きな分だけ減らして上げる。

先刻から私の目を合わせて話してないでしょう?」



「...ウッ」


図星だ。



先生の言う通り先刻から目を合わせず、先生の襟とかしか見ていない



「どうするの?見て話す?それとも減らさずそのまま全部やる?

どちらでもよいよ?」

two→



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優曇華(プロフ) - ご指摘ありがとうございます...!応援ありがとうございます! (2017年1月2日 11時) (レス) id: eb814b6926 (このIDを非表示/違反報告)
浮遊感。@低浮上気味(´-ω-`)(プロフ) - 凄く面白いです!ですが、オリジナルフラグを外してみてはどうでしょうか!違反警告されかにませんよ!せっかくの良い作品なのですから…………。更新頑張ってください。応援しています! (2017年1月2日 10時) (レス) id: 26e946b397 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:うどんげ | 作成日時:2016年12月27日 0時

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