世話を焼きたくなるあの子は陰キャで引き籠りでコミュ症です ６！

引き籠りと仕事 ページ47

私がどんなに悩んでいようと、私以外はそんなこと知ったことじゃないし、世界は回る

『え・・・？』

英智「驚くのは無理もない、僕も驚いたしね」

ＣＬＥＡＲとして、また表舞台に立ってくれないかい？

英智「まぁＣＬＥＡＲは一応ESビルのアイドルという事になってはいるけど事務所には所属していないし、ちゃんとした活動をしている訳ではない。でも仕事の依頼が来てしまったからAちゃんに報告しようと思ってね」

仕事は結婚式のイメージモデルをして欲しいとのこと
夏から秋にかけては結婚式を挙げる人が少ないそう
心機一転としてパンフレットを変え、結婚式を挙げてもらおうということだった

英智「何故ＣＬＥＡＲなのかと聞いたら、一人二役だけどギャラは一人分だから。だそうだよ、そこは結構金銭面で苦しいようだね」

顔では心底気の毒そうに思ってます、みたいに見えるけど露骨に金額を提示されたらしく不機嫌そう

英智「もっとＣＬＥＡＲの価値をあげておくべきだったね、安く見られちゃいけないよ。だってAちゃんと僕が一から作り上げた、いわば娘のような存在だからね」

『娘って・・・』

英智「どうする？今はプロデュース業も少し落ち着いているから引き受けると言うなら僕も嬉しいけど」

確かに今は急な仕事もない
ただ気持ち的に結婚は考えたくない

あ、そういえば・・・

『やります、やらせてください・・・！』

英智「わかった。でもどうして受けてみる気になったんだい？」

『そうですね・・・私の方も心機一転がしたかった、って感じですかね？』

英智「そう」

本当はジンクスに頼りたかった

結婚前にウェディングドレスを着たら婚期が遅れる

安直だけど、縋りたかった


宗「A、ＣＬＥＡＲの仕事を引き受けたそうだね」

『どっからその情報が・・・？まぁそうですよ。というかレッスン中に私語するなんて斎宮くんらしくないですね』

宗「そうだったね、‘プロデューサー’」

あくまで今は仕事中
いくら友達と言えどそこはきちんとしなければ
自分を戒めつつ、他の人にも守ってもらう。他のスタッフさんに変に思われないために

宗「名字で呼ばれると知り合った時のことを思い出すね」

『そんなに？』

レッスン後、しゅ〜くんと色々話した

宗「ＣＬＥＡＲとしてもプロデューサーとしてもやっていくつもりかね？」

『大変なことはわかってるの。でも、頑張ってみたい』

自分自身を成長させるために

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